32. プリスクール 1

アメリカでの初出産を以前のシカゴ便りで書きましたが、あの赤ちゃんだった息子の悠哉も、早いものでプリスクール(保育園)に通う年齢になりました。アメリカでは新学期は9月からなので、基本的に8月末までに3歳になった子供がプリスクールに入学します。ということは、6月生まれの息子の場合、日本の三年保育に通う生徒よりも半年早く入学するわけです。

何かにつけてのんびりしているアメリカで、保育園の申し込みだけがやたらと早いのはなぜでしょう。息子より一年早く生まれた子が保育園に入学したかと思っていたら、もう11月には翌年のクラスの見学会が始まり、1月には申し込みを済ませなくてはなりません。始まるのは9月なので、もちろん申し込みを先延ばししてもいいのですが、人気の学校はすぐにいっぱいになるというので、親も焦って年末までに急いで見学に行きます。

アメリカのプリスクールも、日本と同じように公立と私立があります。公立は授業料が安いのが魅力ですが、週2〜3回で一回2〜3時間と短く、入学時までにオムツが取れていなくてはいけないというところがほとんど。一方私立は授業料は高めですが、毎日でもOK、預け時間が2〜10時間と選択肢があって、オムツはずしや教育方針も学校によってさまざま。のんびりしているところもあれば、軍隊なみの厳しいところもあります。そして、両者とも基本的には、親の送り迎えが必要です。

私は教育ママではないけれど、最終的に15カ所ほどのプリスクールを見学しました。理由は、翌年までに引っ越しの可能性があったので、現在のエリアと引っ越し予定のエリア両方のスクールを見学したから。もう一つは、入学時までに息子のオムツが取れるかどうか微妙だったので、オムツOKのスクールも何箇所か押さえておきたかったのです。ほとんどのスクールは、返金なしの申し込み料(non-refund fee)というのを取るのですが、第一候補のスクールはその額が100ドルで、入学時までにオムツはずししないといけない。そんな賭けみたいなことにこの額は高すぎるなあ、などとケチくさいこともいろいろ考えてしまいました。

入学までの一年。息子はいろんなスクールを体験できて興味津々のようだったし、好奇心旺盛な私にとっても、新しい分野を知ることはなかなか楽しいものでした。そしてこの9月、晴れて息子はプリスクールに入学しました。後日談は次回に・・・。

2004年11月