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2006年2月


エドマンド・クリスピンが好き

10年くらい前に「愛は血を流して横たわる」を読んで好きになって以来、またいまも読んでいるんだけど何度目になるかなぁ。先日までは「永遠の別れのために」を読んでいた。4冊手もとにあるのだが、「大聖堂は大騒ぎ」はそれほど好きではなくて、いちばん良いと思うのは「白鳥の歌」である。「消えた玩具屋」は昔読んだのだが、読んだことを覚えているだけだ。もう一度出してくれないかなぁ。その他の作品も読みたいものだ。
この4冊の主人公である素人探偵ジャーヴァス・フェンはオックスフォード大学セント・クリストファーズ・カレッジの英語英文学教授である。ひょろっとした姿とユーモアのある話しかたがいい。自己顕示欲が強いのだけれど、どっか的外れだったりする。女性に親切で女性のほうも彼に興味を持つのだが、結局その女性は他の人に惚れているのである。わたしがクリスピンを好きになったのは、その女性たちについての書き方がいいからだと思う。しっかりしていて向こう見ずでもあり賢くて新しい思想の持ち主であり、そして美人だ。
愛車リリー・クリスティン三世をはっちゃかめっちゃかとばす、おちゃめな大学教授の姿の向こうにドロシー・L・セイヤーズのピーター・ウィムジイ卿の姿がちらついて見える。賢くて美しい女性たちの向こうにハリエット・ヴェーンの姿が透けて見える。

2006.2.28


西条八十「花物語」

「ケティー物語」といっしょに東京からYさんが持ってきて貸してくださった。昭和12年に大日本雄辯会講談社から発行されたもので、Yさんのお母さんにそのお姉さんが贈ったのを、昭和22年にYさんがもらったという歴史のある本なのである。Yさんは「花物語」というタイトルを覚えていて、国書刊行会から吉屋信子の「花物語」が出たとき買ったそうだ。ところが覚えているのと違うので実家に帰られたとき、本書を探し出したという曰くつき。小型で四角く深紅の瀟洒な本である。
親と姉2人兄2人の本が家にあって、少女小説に強いと思っていたわたしだが、西条八十が少女小説を書いているのは知らなかった。気になったので探したら、1978年発行の「薔薇の小部屋」(特集:おもいでの少女小説)に、福岡翼さんの「戦後の少女小説と作家」があった。西条八十は「女学生の友」に「にじの乙女」という富豪の令嬢がふとしたことで旅芸人の一座の歌手になる、連載小説を書いているそうだ。「少女クラブ」にも「青衣の怪人」「幽霊の塔」という探偵小説を連載していたそうで、西条八十ほどの人にしても戦中戦後は詩だけでは食えなかったんだなぁと感慨がわく。
本書もそういうことで書いたものだと思う。吉屋信子の「花物語」がもてはやされていたので、これくらいなら書けるとばかりに書いたような気がする。わたしは一晩で読んでしまったが、途中でやめようなんて思わなかった。ドラマチックでセンチメンタルな友情物語はけっこうおもしろかった。
では、なぜいま吉屋信子の本が復刊されているのに、こちらは忘れられてしまったのか。それはもう簡単な話で、エロティズムの不足なんだと思う。吉屋信子の物語には少女たちのこうとしか生きられない切羽詰まった愛がある。それは友情ではなくて恋情なのである。読者はよく知っていたのだ。自分自身の身代わりに本の中の少女たちが、あやうく生きて(死んで)いくのを。
本書の後ろには本の広告がたくさんあって、見覚えのある文字が並んでいる。「君よ知るや南の国」「海に立つ虹」「あの道この道」「夾竹桃の花咲けば」「紅薔薇白薔薇」「絹糸の草履」「苦心の学友」等々。これらを見るだけでもこの本をお借りした値打ちがあった。

※3月23日訂正 「花物語」を貸してくださったYさんから、間違っている箇所があると連絡がありました。「花物語」はYさんのお母さんの義姉さんから、病の床についているお母さんの妹さんへ贈られたものでした。Yさんにとってとても大切な記憶を間違って書いてすみませんでした。

2006.2.27


花粉症がこのままこなければ

花粉症のたよりがとどく季節になった。毎年かかる人がきちんとかかっているようだ。去年よりましと言いながらもしんどそう。
例年なら「わたしもクシャミ・ハナミズ・目がクシャクシャです」と3点セットの返信をしているはずだが、今年は全然兆候なしである。アレって感じだ。目はしょぼしょぼしているが、これは夜更かしと本の読み過ぎのせいである。クシャミもしないことはないが、ハナミズがついてこない。
えええっ! もしかして治った〜? とはまだ言えないと思うけどね。
もしかして・・・マヌカの蜂蜜を毎日食べてるせい? もしかして・・・1日2食をちゃんと守っているせい? 春が終わってほんまに治っていたら、よいのになぁ。
もうちょっとなんともなければ、マヌカの蜂蜜と1日2食を教えてくれたミモザさんに礼状を出そう。と書いていたらクシャミがでた、これはなんだぁ。えっとハナミズはなかった。

2006.2.26


しゃべって笑って大満足

今日は暖かかった。VFC例会があるので夕方早めに梅田へ出て、阪神百貨店の地下へ行ったら、たいそうな人出なのでおどろいた。お菓子売り場はピンク・ピンクでいっぱいである。ひな菓子と桜餅、桜せんべい等々を眺めるだけでも楽しい。結局眺めるだけにした。それからジュンク堂へ行って本を買ったがやっぱり人が多い。レジにもずらりと並んでいた。
シャーロックホームズも賑わっていた。そういえば地下鉄も混んでいた。暖かさに誘われて人が家から出てきたんやな。
今日の例会は新人の参加でおしゃべりがはずんだ。ミステリーのこと、サラ・パレツキーとヴィクのこと、ジャズ、ミクシィ、震災、友人、職場のことと話題が飛ぶ。しゃべりつつ笑い、ギネスもフィッシュ&チップスもたくましく消化した。
VFCを知って入会にいたる人は、最初は新聞記事を読んで、次は本を読んで早川書房に問い合わせ、それから「地球の歩き方」に載った「ヴィクのシカゴ」を読んでという具合だった。最近はホームページからが続いていたが、ついに今回はミクシィからである。次はなんだ?

2006.2.25


かますごは茹でて

魚売り場でかますごを見ると春がきたと思う。空気や花やいろんなもの(クシャミも)から春を感じるが、食べ物がいちばんかな。さっとあぶって酢醤油で食べるとおいしいが、細いのでグリルにのっけるのがめんどうだ。うちのは容器に水をいれる方式で、魚をひっくり返さなければいけない。箸でつまんでるうちに水の中に落っこちる。なんとかならんかなといつも思っていた。
今日魚売り場にあったのは、いつもよりまだ小さめだったので買うのをやめようと思ったが、食べ方が書いてあって、ああ、これだとわかった。さっと茹でて食べるんだって。発想の転換やな。やってみたら焼くよりもおいしい。茹だったのをザルに上げて熱いうちに食べるのがコツやね。
今夜の献立は、泡盛湯割り、セロリの梅マヨネーズ、かますごの茹でたのを酢醤油で、大根おろし、冷や奴、ご飯、ブリのアラの粕汁、キャベツの炒めたの、梅干し、柿の葉茶、だった。

2006.2.24


まだまだ今夜は続く

さきほど10時から1時まで仮眠した。もちろんフィギュアスケートを見るためである。ライブで見るのと録画ではちがうもんね。今夜は最後まで見るつもり。
今月はばたばたしているうちに過ぎようとしている。日にちも少ないから週が変わったらすぐに3月だ。一昨日は税務署に行って確定申告をすませてきた。今日はわずかながら税金も払ったし、諸々の支払いもすませた。来月は来月の風が吹く、でありましょう。
グレッグ・ルッカ「逸脱者」と嶽本野ばら「シシリエンヌ」に圧倒されたあとは、まだ新しい本を読む気にならない。ユッカ・エスコラと辰巳哲也の演奏にも圧倒されたし。それでいま読んでいるのは、なつかしきエドマンド・クリスピン「永久の別れのために」である。これは何度目かの読書。情緒を求める気持ちを満たしてくれる本だ。ミステリーではあるがイギリスの田舎の話として読んでいる。1951年のイギリスの田舎は資本主義がまだ行き渡っていないみたいで、まだまだジェーン・オースティンの物語を彷彿させるところがある。クリスピンの作品の中のイギリスの女性は、軽々と自分を主張して生きているので読むのが心地よい。

2006.2.23


昨日の夜は

昨夜は日記を書いているうちにだんだん目が冴えてきたので、フィギュアスケートがあったっけとテレビをつけた。朝刊がきてもうしばらくすると安藤選手の出番で、そのあと数人見ているうちに眠くなり、村主選手を見たかったのに寝てしまった。
ライブに満足したせいか、ぐっすりとお昼まで寝てしまって、こんなことでよいのかしらという感じである。まあ、暮れと正月の労働を思い出したら、これもまた良しでしょう。
わたしって運がいい。金運が悪いのは別として、知り合いはどんどん広がって行くし、好きな小説、好きな音楽にちょうどタイミングよく出合っている。ジャズにしても一昨年の夏に、阿木さんに再会してから、こちらのジャズ熱も再開した。そのときはまず聴いたライブに感激したが、聴き込んでいくうちに、それでは満足できなくなった。いまはこれが・・・と教えてもらった北欧ジャズを日常的に聴くようになった。新着のCDを買いに行ってもおたおたしなくなった。
そして昨日は、いまをときめくThe Five Corners Quintetのメンバーを目の当たりにできた。ユッカ・エスコラが辰巳さんのバンドとともに演奏しているのを、ケータイで撮ろうとして、目の前をうろうろする彼らの陽気な姿を見るなんて、ちょっとないよな。
ふふふ・・・と思い出し笑い。

2006.2.22


ユッカ・エスコラと辰巳哲也の熱い夜

フィンランドからThe Five Corners Quintetが来日して、横浜、東京、名古屋とライブをすませ、明日22日は大阪ブルーノートに出演する。今日は本町のnuthingsで、メンバーの1人トランペットのユッカ・エスコラが辰巳哲也クインテットの演奏に客演するという。辰巳さんとユッカの間でメールが交わされ、共演の話がでてきたそうで、辰巳さんのミクシィ日記で経過を読むのを楽しみにしていたが、ついに今日実現するわけだ。
大慌てで7時前に到着すると数人が外で待っている。もう少し待てと言われたとのことで、待っていると期待がますます高まってきた。
最初のバンドはnative〈中村智由(As) 大久保健一(Wb) 山下佳孝(Ds) 杉丸太一(p)〉。はじめて聴いたときサックスの中村さんの演奏に魅せられた。いまいちばん好きなジャズミュージシャンはnativeの中村さんやとそれからは言っている。今日の演奏は1月にヨーロッパに演奏旅行に行った影響があるのか、前と少し違っていた。ヨーロッパ的で大人っぽくなったけど、純粋さが減ったという感じ。少し肩すかしっぽかったかなぁ。好きにはかわりないけれど。
辰巳哲也クインテット〈辰巳哲也(tp/fh) 佐藤真也(p) 玉木勝(Bs) 能村亮平(Ds) 三塚知貴(Tb)〉は最初からいい感じではじまった。辰巳さんだけでなくメンバーそれぞれがすばらしいのだ。トロンボーンの三塚さんは武芸者(秋山大治郎「剣客商売」)みたいな感じ、ピアノの佐藤さんの激しい演奏はすごかった。そしてユッカ・エスコラ登場。ほっそりとした二枚目で金髪碧眼、スーツの着こなしがすてき。トランペット2人とトロンボーンが並ぶと迫力がある。お義理にちょっと出演なんかでなく、ほんとに長時間の演奏で、それもすごく力が入っていた。迎える側の緊張感に満ちた演奏がユッカの気持ちを揺すぶったのだと思う。お客もノリにのってそれぞれの演奏に拍手と歓声があがった。いままで何度か辰巳さんの演奏を聴いてきたけど、ここまでの演奏とは思っていなかった。最後はnativeの中村さんも入って、管楽器が4人並んだ。圧巻だった。
The Five Corners Quintetの他のメンバーも遊びにきていてケータイで写真を撮ったり楽しそうだった。
終わってから辰巳さんたちと歓談。余韻をだいじに保って街を歩き、バーメジャーカップでバーボンを飲んで発酵させて帰った。

2006.2.21


「陰翳礼讃」と蛍光灯

蛍光灯が点滅しかけたので付け替えようとしたらコンセントの隅っこが折れてしまった。長いこと使ったものなので、電気屋さんに来てもらって、器具をカバーなしの倉庫の天井みたいな超シンプルなのに取り替えてもらった。3本用だが全部つけたらむちゃくちゃ明るすぎる。2本でも部屋半分の隅々まで明るくなった。本棚の上段の文庫本のタイトルも読める。先に買ってきた蛍光灯はもうひとつの、やっぱりむき出しの器具のほうを取り替えた。ヤッホー! 明るい!
よく欧米のインテリアの紹介で、部分的に電灯がある部屋の写真が雑誌なんかに出ているけれど、そんな余裕がないもんね。仕事部屋兼なんでも部屋なのである。年を取ると暗い所では細かい字が見えにくい。パソコン見るのにも校正するのにも明るさが必要だ。
谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」を出してきてぼちぼち読んでいるのだけれど、まるっきりおっしゃる通りとうなずきつつ、その本を読んでいるのは超明るい部屋なのである。寝るときは真っ暗にするから、それでご勘弁を。もっとも蛍の光のように暗闇の中に赤い灯青い灯が光っているが。

2006.2.20


「シシリエンヌ」続き

昨夜は明け方近くまでがんばって本を読み、感想も書いたので今日は少し疲れ気味である。感想を書いたからわかったのだけれど、「シシリエンヌ」のテーマは“乙女の残酷”である。「それいぬ」で追求していたことを、さらに「シシリエンヌ」で深めた。野ばらさんは乙女に選ばれし人として、生きていかなきゃならない。なんて勝手に思いついていい気になっている。
さっきMさんが、映画「下妻物語」のサイトに行ったら、kumikoさん好みの言葉があるよと教えてくれた。野ばらさんが紹介文を書いていて、【ハードボイルドじゃなきゃ乙女じゃないという美学が、非常に解りやすい形で物語に集約されています。】と述べられている。「ハードボイルド」と「乙女」という、わたしにとって大切な二つのキーワードがつながって、なんともはや、うれしいことである。「下妻物語」はまだ読んでないので、さっそく買いにいかなくちゃ。

2006.2.19


嶽本野ばら「シシリエンヌ」

わたしが嶽本野ばらさんの名前を知ったのはフリーペーパー「花形文化通信」に連載されていた「それいぬ」を読んだときだ。1992年から1997年までの間「それいぬ」を読むために、そろそろ出ているころだとアメリカ村あたりのお店で探したことを思い出す。甘い意地悪な乙女の心をここまで書いているのを感心して読んでいた。わたしのことを書いていると思ったこともしばしばあった。その後文庫本を手にするまで、ただ「花形文化通信」の切り抜きをときどき出して読むだけだった。
本になったのを読むとまたおもしろくて、ずいぶんと人にすすめたものだ。どこの本屋でも見なくなったとき、アメリカ村のヴィレッジバンガードに平積みしてあるのを見つけて、数冊買って気に入った人にあげたりした。
「シシリエンヌ」は最近作ということで買ってみたのだが、書評など読んでいないし、話し合う人もいないので、どんな作品か先入観が全然なかった。開くとすぐにセックス描写である。うおっ、すごいなぁと読み出す。主人公の「僕」は高校3年生で「貴方」と言われている女性は7歳年上の従姉妹である。「僕」は京都郊外に住んでいるが、子どものときから中京区の伯母がやっている美容院で髪を切ってもらっている。そこの娘「貴方」がパリから10年ぶりに帰ってきたのだ。
従姉妹と僕の関係は誰にも内密に続けられる。彼女は高校を中退してパリに行き、ある人の世話でサンドニ街の娼婦用の美容院で働き、自分も娼婦をやったと話す。
彼女は「僕」のガールフレンドに手を出し、女どうしの快楽を味合わせて気まずくさせ、二人の間を断ってしまう。「僕」は「貴方」の言うなりになり快楽を味わう。フォーレの「ペレアスとメリザンド」の物語が下敷きになって恋物語は進んで行く。「シリリエンヌ」は「ペレアスとメリザンド」の中にある曲である。また、いつもの野ばらさんの作品と同じように服がテーマを低音で奏でているが、本書ではYohji Yamamotoの服についての秀逸な考察がある。
彼女が突然の発熱で緑内障になり失明する事態になってからがすごい。物語の背景ががらりと変わり、「貴方」はメリザンドを名乗り「僕」はペレアスになる。愛と献身でどこまでいくのかと読み進むと、またもやすごい結末が待ち受ける。
メリザンドのセックスシーンでの言葉遣いが古典的で澁澤龍彦訳のサドを思い出させるが、内容は澁澤でも三島でもなくバタイユを思い起こさせる。わたしはバタイユの「空の青」を思い出していた。
「それいぬ」から10年、いちばん好きな作家はと聞かれたら、わたしは嶽本野ばらと答えるだろう。(新潮社 1600円+税)

2006.2.18


コミック「交響詩編エウレカセブン」

わたしはアニメが苦手であるとずっと思ってきた。宮崎作品も見たことがない。1年ちょっと前にようやく押井監督の映画「攻殻機動隊」で目覚めたところで、これはテレビのほうも見るようになった。いまはしっかりと草薙素子ファンである。
いつだったか相方が熱心にテレビアニメを見ているのを横から眺めていたら、やたらと可愛い男の子がスケボーのようなことを空中でしている。へーっおもしろそうじゃん、といっしょに見るようになった。アニメ「交響詩編エウレカセブン」である。ずっと見ているにもかかわらず、ストーリーが全然わからないのだ。でも、男の子レントンと美少女エウレカが愛らしく、リーダーのホランドとパートナーのタルホがカッコよく、他のキャラクターもそれぞれ個性的で、わからないなりにおもしろくて飽きない。
先日コミックのほうを1〜3巻買ってきて読んだら、ようやくストーリーがわかってきたのだけれど、まだわからない部分があったのを紹介サイトを読んで理解した。
人類が故郷の星を追われてから、気の遠くなるくらいの年月が流れ、辿り着いた「約束の地」を開拓し「塔州政府」が建国されて、それからまた数世紀の時が流れて・・・という超未来の物語なのである。
空中を滑空するスポーツ「リフ」が唯一の趣味であるレントンにとって、祖父との生活は平和過ぎてイライラするものだった。憧れのリフライダーで若者たちのカリスマであるホランドのようになりたいとレントンは願う。そして家を出たレントンはエウレカに会う。(角川書店1〜3 各540円+税)

2006.2.17


これはすごい、スノーボードクロス

昨夜はいろいろと片付けたあと、しゃべったりネットをしたりして気がついたら4時になっていた。仕事も追ってきてないので、目が覚めるまで寝ていたら昼の1時だった。これでは昼夜逆転だ。夕方がくるのが早いこと。
今夜は早寝したいが、3時からフィギアスケート男子フリーがある。ロシアもアメリカも日本もイケメンぞろいだから見たいけど、そうそう遅くまで起きているわけにもいかないもんね。
モーグル男子ゴールドメダルのデール・ベッグスミスくんの顔が映し出されたが、これもまたイケメンなのであった。しかも起業家として成功しているんだって。
さっき地震を感じたのでテレビをつけたら岐阜県で震度4だった。阪神大震災以来、震度1でも体が感じてしまう。
そのあと消さないで見ていたら、スノーボードが走り回っている。こんなんはじめて見たと言いつつ見ていたら、すぐに決勝になって素晴らしい競技が展開された。スノーボードクロスといって今回からはじまったそうだ。恐ろしい早さで走り跳ぶ。テレビアニメで「エウレカセブン」を楽しんでいるんだけど、未来の宇宙でスノボのようなもので空を飛ぶ主人公レントンと同じように、雪上を跳んでいるのがおもしろい。

2006.2.16


「Vic Fan Culb News」2月号は明日発行

VFCの会報作りで毎月10日から15日はあわただしい。いつも出たとこ勝負で届いた原稿や手紙とイラストを組み合わせて作る。考えるのと手がいっしょに動く。読みやすくて親しみやすいと自分で思えるものを、ものすごいスピードで作る。もちろん、土日祝日関係なしで、夜中にもやっている。でもそれはわたしの勝手であって、「この土日、会報ははかどりましたか」なんて言われると激怒するよ(笑)。
さて、今月もステキな会報ができあがって、明日発送である。今月は表紙をヴィクの顔が飾っている。新会員のTさんが描いてくださった。ときどき新しい人が新しい風を入れてくれる。“古い皮袋に新しい酒”とばかりに、VFCというけっこう古びた会に、新しい会員がヴィクへの思いのたけを述べてくれるのがうれしい。

一昨日、昨日と会報作り中に田辺寄席サイトのことでもめ事(?)があったが、身を引くということで乗り切った。絶対にやらなあかんとばかり考えて対処の方法を考えていたが、ここまで言われてせんでもええんやと発想の転換(?)をしたらすっきりした。でも一晩寝られないくらいに考えてのこと。引き継ぎするまではマイペースでいくつもりだが、ここまでの心境になるまでに疲れた。

2006.2.15


田辺寄席サイトのこれから

かなりの間お酒を飲まずに晩ご飯を食べているので、今日は久しぶりに魚処磯野家でいっぱいやってきました。カワハギの刺身、穴子の白焼き、ホタルイカの酢みそのおいしかったこと、寿命が延びる感じでしたよ。

今日は一つのことにけじめをつけたので、そのことを記録しておきます。
企画してからは3年半あまり、発足してから3年2カ月、すべてをボランティアでやってきた田辺寄席サイトから、身を引きくと主催者に告げました。今月の田辺寄席機関誌「寄合酒」に、田辺寄席サイトについて正論の意見が掲載されたからです。現在のサイトの遅滞等を指摘され、あるべき田辺寄席サイトの青写真を提示しています。まったくお説ごもっともで、その方はそういう生きたサイトを求めているんだなと納得しました。
2002年の夏に私から田辺寄席ホームページを提案したときは、「寄合酒」に載ったことをアップするという方針でした。今は状況が進化しました。多くの人たちのホームページに対する考え方も進化しています。次へのステップアップの時期にきたと実感し、次代の田辺寄席サイト実現を期待しています。
とはいえ、いますぐ現行の田辺寄席サイトを閉じるというわけにもいきませんから、次の準備ができるまでは細々と続けていこうと思っています。

2006.2.14


ロバート・クレイス「ホステージ」

ミクシィの〈サラ・パレツキー コミュニティ〉にさっそく入ってくださったSさんが、〈ロバート・クレイス コミュニティ〉を発足された。最近のわたしは翻訳ミステリーならなんでもというのにはほど遠い。ロバート・クレイスがどんな人かわかってから参加するねと言って本屋へ行った。目についたのが「ホステージ」。表紙カバーにブルース・ウィルスの顔がある。これで大方の内容はわかったようなものだと思ったが、それはいかん、読んでみなくっちゃ。
先に解説を読んだら、この作家の最初の作品「モンキーズ・レインコート」を読んでいたのを思い出した。1987年だからずいぶん前のことだ。芭蕉の句「初時雨猿も小蓑を欲しげなり」からとったタイトルということで記憶に残っていた。私立探偵エルヴィス・コールは好感が持てたのに、あとは読んでいなかったのはなぜかしら。これからぼちぼち読んでいくことにしよう。
さて「ホステージ」だが、ロサンゼルスの3人のチンピラが食料雑貨店に強盗に入るが、韓国系の店主が拳銃を出したので、反射的に撃ち殺してしまう。目撃者がすぐに通報したので、3人は逃げ出して住宅地の豪邸に入り込み、父親と娘と息子を人質にする。当地の警察署長タリー(ブルース・ウィルスの役)は、以前ロス市警で危機交渉担当をしていた切れ者である。
ややこしいのは、その家の主はギャングの会計係で家にたくさんの現金があり、犯人たちはそのお金を持って逃げようとする。ギャングたちも経理がばれたら一大事なので、その家にある2枚のファイルを取り戻そうと必死で、タリーの妻と娘を誘拐し、ファイルと交換しようと持ちかける。
犯人3人の生い立ちや現在の状況がくわしく書かれていて納得させる。犯人やギャングたちが妻や娘や息子を暴力的に扱うけどレイプまでしないのは、さすがクレイスと思ったというのは深読みか。(講談社文庫 上下とも667円+税)

2006.2.13


静養の日曜日

今日は一歩も外に出なかった。冷えのせいか張り切り過ぎたせいか、膝の具合がもうひとつなので静養である。昨夜は女子モーグルを見終わったら4時だった。3時を過ぎるとうんと冷えてくるもんね。
お昼過ぎに起きてお風呂に入って、体重を量ったら増えてもいないけど減ってもいない。もう少し減らしたいのにな。先日の2食主義のメールマガジンに〈朝2、昼2、晩2〉だった人が2食にしても、〈朝0、昼3、晩3〉ではいけない。〈朝0、昼2、晩2〉にしないといけないと書いてあった。わたしの場合は〈朝0、昼2、晩2.5〜3〉かなぁ。晩ご飯をもう少し減らさなきゃ。1日2食にして8カ月である。
静養と言ってもVFCの会報づくりがあるのでパソコンには向かっている。メールの返信、ミクシィのコメント書き込みもあるが、これも静養のうちかな。
あみだ池のそばの大阪豆腐会館の正面入り口にカフェができてケーキを売っている。昨日ケータイを受け取るついでに寄って、生クリームたっぷりのロールケーキを買ってきた。午後のティタイムはアッサムティと久しぶりのケーキを楽しんだ。晩ご飯は質素。
昨日ケータイのことを書いたら、もうメールアドレスを教えろとメールがあった。高機能過ぎてまだ電話しかでけへんと返信したところ(笑)。

2006.2.12


ケータイ買い替え

「電話ができたらええやんか」ということで、ツーカーのケータイを1年間使った。テレビコマーシャルで年寄りが持っているやつだ。あのコマーシャルのおかげで、どれだけバカにされたかわからん(笑)。すっきりとしたデザインが気に入っていたが、困ったことに記憶装置がないのだ。電話をかけるたびに、いちいち番号を押さなければならないのはともかく、かかってきた電話を間違えて切ってしまい、相手がどなたかわからない。これはまずかった。それで新しいのに替えようと思ったら、ちょうどauとツーカーが合併して、少ししたら番号を変えなくてもよくなるという。
で、待ってるうちにマックを買ったり、ソフトのバージョンアップが続いたりして、お金の都合が悪い。元々電話ってあんまりしないし、電話を受けるのに「切」を押さないように気をつければ、そのままでよかった。
とはいえ、いつまでもそうも言ってははいられまい。今日思い立って近所のauへ行っら、スプリングセールがはじまっていて、値引きしてくれて思っていたよりも安く買えた。デザインも色も気に入った。さぁ、これからはケータイ使いこなして人並みになるかな。

2006.2.11


春は名のみの

立春がすんでも寒いのは当たり前で、だから「春は名のみの風の寒さよ」という歌もあるんだなと思う今日この頃。今日もやっぱり寒い。明日はちょっとマシであさってはまたすごく寒くなるんだそうだ。
ちょっとご無沙汰していたアロハドライブさんに行って、セロリを少々差し入れしなにかとおしゃべり。1日に書いたホーロー鍋が載った雑誌は「Hanako」だそうだ。何人かの問い合わせに顧客に売れましたと返事したそうだ。これでも顧客なんだー。
今日の買い物はドイツの郵便局で売っている糊とコーヒー入れ容器。糊は機能一辺倒のデザインがよい。容器は白いガラス製の芥子の花模様で、コーヒーの粉が1袋ちょうど入る。外に出すとロマンチック過ぎるので、戸棚の中にしまっておく。

最近はミクシィで若い友だちができて、話をするのがおもしろい。向こうもきっとおかしなバーサン(ケンソン)とか思って相手にしてくれてるのだろう。今日はAさんがコメントを書いてくれて、友だちのことをちらりと言っていたので、その友だちKさんのところをのぞいてみたら、私の訪問が11111番目だったそうだ。それでなにかとおしゃべりしたのだが、AさんにしろKさんにしろ、すごく賢くて開けっ放しで楽しい。雇用関係でもあればいろいろあるだろうけど(笑)。

2006.2.10


確定申告の用意

つい億劫になって遅れていた帳簿の整理ができた。うちは経理事務というほどもない個人営業だが、一応パソコンで帳簿管理をしている。
1990年4月に2台目のマックであるSE30を買ったときに、ファイルメーカーとページメーカーをいっしょに購入した。その次の年の正月に、わたしの経理の知識と相方のファイルメーカー学習を結集して、我が社の経理ソフトができあがった。ついでに言うと、91年の秋にはページメーカーでVFCの会報第1号をつくった。マック実用化に向けた第一歩を踏み出した年であった。それ以来マシンだけでなく、ソフトもバージョンアップしながら使い続けてきた。
今日は数字を打ち込んだのをプリントしかけたら、日本語が文字化けしている。OS X 10.4.4 Tigerにしたせいかもしれない。そういえば相方が文字環境についてなんか言ってたっけ、とSOSを発信して見てもらった。うちのファイルメーカーは最新のバージョンアップをしていないからかなと言いつつ、直してくれたが、面倒な仕事であった。
そんなこんなで遅くなったが、すべてプリントアウトして申告書に記載するまで仕上がった。あとはパソコンで申告用紙に記入しプリントアウトしてハンコ捺したら、準備オーケー。

2006.2.9


スーザン・クーリッジ「ケティ物語 その後の巻」

古い児童文学ならおまかせと思っていたが、題名も知らない本があったんだ、と自慢の鼻が折れました(笑)。その本をYさんがはるばる持ってきてくれ読むことができたのでラッキーでした。読んでから調べたら「すてきなケティ」「すてきなケティの寮生活」「すてきなケティのすてきな妹」「すてきなケティのすてきな旅行」が「ポプラ社文庫 世界の名作文庫」で4冊がいまでも手に入るのがわかりました。
さて、貸していただいたのは、富山房から昭和24年に発行されたものです。定価250円は当時としては高価な本だったんでしょうね。本文の紙は粗末なものの洋書のようなしゃれた装丁です。古本屋専門の我が家では買えなかったのでしょう。
全体がケティという少女の成長物語のようで、貸していただいた「その後の巻」はいま出ている「すてきなケティのすてきな旅行」にあたります。少女時代の最後はヨーロッパ旅行で終わるという、まことにアメリカ人の夢を実現した物語です。ケティの父は医者ですが、ヨーロッパ旅行をするほどの余裕はない階級です。近所に住むアシュ夫人が彼女の人柄に惚れ込んで誘ってくれたのです。アシュ夫人と娘のアミーと3人でボストンから出航し、10日間でリヴァプールに着きます。それからロンドン、パリ、ニース、ローマと旅が続き最後はベニスです。途中でアメリカ海軍の軍艦に乗っているアシュ夫人の若い弟が現れます。彼はやはり旅行中のケティの金持ちの従姉妹リリーに恋していたけど、ケティの善良さと真面目さに惹かれるようになります。
清教徒的なアメリカ思想が充満した物語ですが、うまく楽しく書いてあるので、飽きることなく読めました。若草物語と同時代だそうですが、あんまり有名でないのは普遍性に欠けているからかな。でも、いま読むからこそ、当時のヨーロッパ旅行中のアメリカ人がよくわかっておもしろいという、おまけもあってよかったです。

2006.2.8


メールソフトを「Mail」に替えた

長いことメールは「Eudora」を使っていた。ソフトを立ち上げるとユードラのタイトル画面が出てくるのだが、2年くらい前から下のほうに「ライブドア」と社名が入るようになった。そのころはけったいな名前の会社やなぁと思っていたのだが、ホリエモンが一躍有名になって、彼の会社とわかった。毎日メールを見ようと立ち上げると「ライブドア」の文字がいやでも目につくのである。使いはじめたときはネットから購入したけど、いまや立派な箱入りがソフト売り場で売られている。慣れているせいか使いやすくてお気に入りだった。
それがね、「ライブドア」に強制捜査が入った日からメールの送信がおかしくなった。送信済みにはチェックがつくのだが「?」になっている。終わらそうと思うと「未送信があります」と表示される。それでもう一回送っても「?」なので、相手のかたにミクシィメールで確認したら、2通とも送られていたそうで、たいへんご迷惑をおかけしてしまった。
その後は送信したら返信があるから大丈夫かなと思っていたら、翌日になって着いたりする。返信がないのは着いてないのかなと心配になった。ちゃんとチェックされているのもあるからややこしい。相方に相談したら、自分にも出したらいいというので「Bcc」で自分宛にもした。ところが最初のうちはいけたのに昨日は全然とどかない。
これはもうあかんわと、さっきマックに最初からついている「Mail」を使うことにした。早く慣れて使いこなしたい。

2006.2.7


グレッグ・ルッカ「逸脱者」

おもしろかった。読みかけたら他のことが手につかない。ご飯を食べた後テーブルの片付けもしないで読みふけったり、2駅しか乗らない地下鉄に持って行って乗り越ししたりした。
アティカスは「暗殺者」で意気投合したナタリー、マツイ、コリーと4人でKTMH社というボディーガードの会社を発足させるが、ハリウッド女優の警護に当たったとき、荷物を持てと命令されて仕事を降りてしまう。仕事が途切れて困っているとき、イギリスのムーアから電話があり、こどもの人権を守る仕事をしている侯爵令嬢ハンターの、アメリカでのボディーガードを頼まれる。ハンターはストーカーに狙われていてブリジット・ローガンが捜査にあたる。ストーカーはハンターが出演する場所の楽屋にまで侵入しており、危うく防いでほっとする。ところがその後ビルで爆発があり、ハンターは誘拐される。必死で探すアティカスにヒントが与えられ、彼はハンターと引き換えに誘拐される。さぁ、その後は書いたらあかんやろなぁ。もうめちゃくちゃ激しい展開なのだ。こんなこと主人公にやらしてええんかって思う。アティカスはボディーガードの職人というか、困難であるほど引き受けたくなる性格だ。だから会社をつくったまではいいが、ほったらかして、生活を安定させようと思うメンバーから批判されることになる。
一方「暗殺者」のときしつこく取材にきて、協力もした女性記者クリス・ハヴァルは、ボディーガードと暗殺者の攻防を本にする。本の出版は大成功で彼女は次作のために暗殺者にインタビューしたいと言う。アティカスがやめておくように言うと、「わかっていないわね、アティカス」「ゲームの名前は“書くか死ぬか”なのよ」と答えて出て行く。
私立探偵ブリジット、記者クリス、暗殺者ドラマ、ボディーガードのナタリー、運動家ハンター、みんなものすごい魅力と生命力あふれる女性たちである。励まされるというより叱咤激励されている。(講談社文庫 上下とも695円+税)

2006.2.6


食卓に春の香り、ふきのとう

和歌山の友人がふきのとうが芽を出したと、採ったのをすぐに送ってくれた。ふきのとうのつぼみ(?)が10個箱に入っていて、開けたら春の香りがただよった。去年は工事があって芽生えてこなかったそうだから2年ぶりである。天ぷらにしたらおいしかったのを思い出して、今日も天ぷらにした。思い起こせばあれ以来天ぷらってしてなかった。小麦粉が切れていたので、そば粉で少量の油を使い慎重にあげて、すぐに食べたらおいしかった。春を食べている感じがした。
今日の晩ご飯は、泡盛の湯割り、ふきのとうの天ぷら、あぶったカマスゴに酢醤油、大根おろし、高野豆腐の甘煮、ご飯、なめこのみそ汁、黒豆、納豆、柿の葉茶、干し柿、だった。
立春を過ぎて、寒いけれど日差しが春めいてきた。

2006.2.5


遠来の客は新会員

東京在住のVFC会員から、大阪へ行くので用事がすんだら会いたいと連絡があった。会員というのは去年の夏にギャラリー天音堂でお会いしたYさんである。その後、入会してくださったので、今日は会員どうしの懇談会。だからやっぱり場所はシャーロックホームズだ。2時間ちょっとだったが、お互いにしゃべるしゃべる。
ちょっと前、Yさんが妹さんのサイトに子ども時代に読まれた本のことを書かれた。その本をわたしが知らないと言ったので、2冊持ってきて貸してくださった。スーザン・クーリッジ「ケティー物語」と西条八十「花物語」。
わたしも少女時代に読んだ本のコピー(図書館でとってもらったもの)と再訳本を持って行った。ジーン・ポーター「リンバロストの乙女」と「そばかすの少年」、コピーのほうのタイトルは「黄色い皇帝蛾」。
ミステリーもお互いに幼少のころから読んでいるのがわかり、どんどん作家と作品名が出てくる。でも、それらを懐かしんでいるだけでなく、そこから現在の読書につながっているから、話していても気持ちよかった。
彼のすすめでグレッグ・ルッカのアティカス・コディアック・シリーズを読んで、ミステリーの新しい方向を感じることができたのは大きい。

2006.2.4


モイラ・シャーラーとシェリー・ウィンタース

「赤い靴」のバレリーナ、モイラ・シャーラーが亡くなったことを今朝の新聞で知った。80歳だなんて・・・月日の経つのが早すぎる。
幼いころ「赤い靴」がどんなに素晴らしいかを、延々と語る10歳上の姉の言葉に酔っていたわたしは、後にたしか中央公会堂でなにかの催しの後に上映されるのを知り見に行った。最初から最後までまたたきする間も惜しかった。主人公ヴィッキーはバレエに魅せられて、踊る人生を自分で選び、バレエ「赤い靴」のプリマバレリーナとして脚光を浴びる。その中で音楽を担当した若き音楽家と恋仲となるが、団長にどちらかを選択するように追いつめられる。結婚して引退したもののバレエへの気持ちは捨てきれず、夫の留守中に黙って復帰する。舞台の幕が上がる直前に夫が自分の仕事をキャンセルして追ってくる。外に飛び出し走る列車に身を躍らせたヴィッキーの足の赤いトウシューズ。
その後レーザーディスクで何度も見て、今度はDVDで見ているが全然飽きない。

シェリー・ウィンタースが半月ほど前に83歳で亡くなった。そんなにたくさん見ているわけではないが、「陽のあたる場所」(1951)が印象的だったので、気になる女優の一人だった。貧しい青年モンゴメリー・クリフトと社長令嬢のエリザベス・テイラーが恋仲になるが、その前に女工のシェリー・ウィンタースとつきあっていて彼女は妊娠していたという話だった。エリザベス・テイラーの輝く美しさに圧倒されたが、シェリーの演技力は抜群だった。たしかイタリアの俳優ヴィクトリオ・ガスマン(わりと好きだった)と結婚したが離婚したんだっけ。
彼女の映画はけっこう見ているがこれは知らなかった。「アンディ・ウォーホル/スーパースター」(1990)。出演者はシェリー・ウィンタースだけなんだよね。どういう出演なのだろうか。「allcinema ONLINE」の説明には【米モダン・アートのヒーローだったウォーホルの死後に作られた、彼の生前のインタヴューと友人、近親者の証言で構成された伝記フィルム。】と書いてあるんだけど。

2006.2.3


散歩とマッサージ

睡眠時間は長いんだけど就寝時間が遅いのが悪いのか、肩こりが相変わらずひどい。朝は目が覚めたら体操はしているが、プールで歩くのとは全然違う。でも全体を考えると、体調がプールに行っていたより良いのは、プールでがんばり過ぎだったのかも。
本とパソコンから離れる時間を持ったほうがいいかなと、銀行へ行く用事を兼ねて散歩に出た。早足で西本町へ出て用事をすませてから新町橋の雑貨店アンズに寄った。店に入るなり、ぱっと春らしい色使いのマフラーが目についたので買った。あと細々としたものを買って、また早足でスーパーにまわって帰った。アンズは古いビルの2階にあって、細い階段を登らなければいけない。それでずっと行かなかったんだけど、足が恢復したのでこうして来られる。
それからマッサージに行って30分やってもらった。目が疲れてますねと、後頭部の左右をぐっと押してくれたのがすごく効いた。力を入れてと言ったものだから、背中を押されると痛いったら。でも終わったらすっきりして、極楽極楽。
今夜はまだ早いけど、これをアップしてミクシィにちょろっと書いたら、お風呂に入って寝る。

2006.2.2


ほうろうの両手鍋

年末にアロハドアライブで買ったアンティークのほうろう鍋が気に入っている。毎日の野菜スープに使っているが、粕汁やそば粉のだんご汁をつくるのにも重宝している。
うちにあるお鍋はみんなステンレスの片手鍋で機能的なものばかりだ。そこへグレー地に白い円の連続模様が入っているおしゃれな鍋が仲間入りして、台所仕事が楽しくなった。ほうろうだから傷が心配。ぶつけないように、蓋を転がさないように気をつけている。使って傷むのは仕方ないけど、少しでも長くきれいに使いたい。
先日アロハドライブに行ったとき、あのお鍋はどうですかと聞かれた。すごくええよ、毎日機嫌良く使ってると返事したが、実は雑誌の取材があって、あのお鍋が某雑誌に載ったそうだ。それで、問い合わせが何件もあったらしい。もう売れましたって返事したってわけ。一品物だから見たとき買わないと後で後悔することになる。買っといてよかった。

2006.2.1

 

写真:水曜日に届いたセロリ、毎週1束食べる

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