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kumikoのほとんど毎日ページ
2005年5月


ヘニング・マンケル「殺人者の顔」

海外ミステリに関しては自分ではちゃんと目配りしていると思っていた。嫌いなのとか苦手なものだって、作品名や作家名はちゃんとおさえているつもりだった。これっていつごろまでのことかしらね。
数日前にいただいたUさんからのメールの追伸に、お連れ合いのYさんからの伝言があった。「ヘニング・マンケルをごぞんじでしょうか?」スエーデンの警察小説作家でYさんはとても気に入っているそうな。「わっ〜存じませんでした。さっそく読まねば。」と返事をしてネットで調べて、土曜日のVFC例会前に本屋に行った。「殺人者の顔」「リガの犬たち」「白い雌ライオン」と3冊あったのでまず2冊を買った。それから読み始めて1冊目を読み終ったところである。おもしろかったので今日出かけたついでに3冊目も買ってきた。
第1作はスエーデンで1991年、翻訳は2001年、ちょうど発表されてから10年目に訳されている。主人公クルト・ヴァランダーは中年の刑事で妻と娘が一人いるのだが、少し前に二人に去られて孤独な生活を送っている。アメリカやイギリスの警察小説の主人公たちと似通った境遇で、事件解決に向かう意気込みもねばりもよく似通っている。違うのはスエーデン南部地方の町なので、まずものすごい寒さがわさわさと伝わってくる。殺人があった農家の隣人が異変に気づく明け方の寒さの描写に一気に惹き込まれた。
ページをめくるにしたがってスエーデンは長く移民を受け入れてきたことがわかった。同時に移民に対する反感も根強くあるということもわかった。被害者が言い残した「外国の」という言葉と外国人らしい縄の結び目という手がかりを反移民感情を配慮して隠していたのに、マスコミが聞き込んで流したために、移民逗留所が燃やされ、関係ない罪なきソマリア人が散弾銃で殺されるという事件も起こる。
クルト・ヴァランダーはあんまりかっこよくない。妻に去られた淋しさに耐えられないし、街で見かけた娘を思わず尾行してしまうのだ。唯一オペラが彼を慰める。
久しぶりでシリーズものの魅力にはまった。3冊目はものすごく厚くて普通の倍以上ある。読むのはたいへんだけど楽しみも倍以上あるだろう。(創元推理文庫 1000円+税)

今日の献立
朝:バナナ、ヨーグルト、野菜スープ、トリ胸肉蒸し煮野菜ソース、蜂蜜、紅茶、コーヒー。
昼:ピロシキ、さつまいもパン、ミルク、紅茶。
晩:麻婆豆腐、キャベツと胡瓜の塩揉み、焙じ番茶、寒天+メイプルシロップ。

2005.5.31


プールで元気回復

最近プールの話題が少ないと言われたんだけど、プールが日常になったからかな。ここ西屋内プールのお昼ごろは空いているし、変わったこともなく、1時間が淡々と過ぎて行く。言葉を交わしても都会的というかあんまり内々のことまで聞かれない。下福島プールの人たちは下町的というかよくしゃべりかけられた。休憩時間があって1時間ごとにプールから全員ジャグジーや採暖室にまとまるので、しゃべらざるを得なかったということもあった。いまはジャグジーが空いているときを見計らっていくので、そんなことはない。
先週は金曜と土曜の夜、そして昨日の日曜も長時間座って過ごしたので、今日のプールは値打ちがあった。水の中に入った瞬間、うわっ、こってる〜と思った。肩や腕や背中がぎしぎししている。ヒザの関節もうまく曲がらない状態だった。プールに行くまでの10分の歩きがしんどかった。でも水に入ると元気になって1時間の間歩いてストレッチやってスクワトを200回やった。おかげで帰ってからは快適に過ごしたが、夜になったらまた疲れが出て来た。

今日の献立
朝:バナナ、ヨーグルト、野菜スープ、アボカドサラダ、蜂蜜、紅茶、コーヒー。
昼:幕の内弁当、焙じ番茶、寒天+メイプルシロップ。
晩:焼酎湯割り、イワシのフライパン焼き、もやしのごま和え、ご飯、桜えびとネギ入り卵焼き、納豆、白菜の浅漬け、焙じ番茶。

2005.5.30


村上弘明っていいね

いまNHKテレビでやっている「御宿かわせみ」を家にいれば見ることにしている。おるいさまがちょっと年をくっている感じだし、中村橋之助は好きな顔だけど東吾さんとはちょっと感じが違うんで100%OKではないが。ずーっと前に見た、沢口靖子・村上弘明のほうがよかった。これはかなり古いんだろうな。わたしは再放送かなんかでサンテレビでやっていたのを二・三回見ただけなのだが、おるいさまが初々しく、東吾さんは若々しくて清潔感がありかっこよかった。それで村上広明という名前を覚えたのだ。今年の春からNHK金曜時代劇の時間(いまの「御宿かわせみ」の前)に「柳生十兵衛七番勝負」をやったのは全部見た。真面目な顔をした村上弘明を見るのが楽しみだった。宮本武蔵が十兵衛に主人を持たない生き方について語るところがよかった。

今日の献立
朝:ヨーグルト、コーン入りミルク、ミックスベジタブルの卵とじ、蜂蜜、紅茶、コーヒー。
おやつ:柏餅、煎茶。
晩:日本酒、イカのお刺身、茹でブロッコリー、ご飯、イカゲソのわたがらめ、千切り生姜たっぷりと豚肉炒め、梅干し、煎茶、寒天+ミルク。

2005.5.29


ジャズ的なるもの  3

昨日はお昼前に整骨院に行った。先日メールで問い合わせがあったヒザ痛は本人でなく知り合いで、その方がわたしのいる間に来られたので「お互いに早く治りたいですね」と言葉を交わした。不思議な縁である。メールをくださったかたにもいつかお会いしたいな。
ばたばたした午後を送ったあと、夕方Yさんと待ち合わせてnu thingsへ行く途中、ばたっとこけてしまった。手を前に伸ばしてすごい格好。この前こけたのは大阪ドームができたころで、ドームを見上げながら歩いていて、なにかにけつまづいてどさーっと倒れた。だからだいぶんに久しぶりである。そのときも昨日もケガをせずにすんでラッキーであった。わたしの幸せは不幸中の幸いばっかり(笑)。
nu thingsにいるときは元気だったのに、帰ったらどっと疲れてこのページも要点だけ書いて寝てしまった。相方はずいぶんと遅くまで起きて日記を書いていたようだ。昨夜の詳細はそちらをお読みください。

今月の7日と8日に「ジャズ的なるもの」と題して書いた。その続きみたいなことを今日考えていたので書いておく。去年の秋にはじめてshuの歌を聴いて惹き込まれた。それをshuの歌に惹き込まれたと思いこんでいたが、shuの歌うスタンダードナンバーに惹き込まれていたのに気がついた。長らくジャズの生演奏から離れていたためにスタンダードナンバーにノスタルジーがわき起こったのだ。それはそれで、わたしが「ジャズのいま」に目覚めていく過程として重要なことであったと思う。ノスタルジーと異質な阿木さんのDJ、辰巳さんのウチコミとトランペット、そして阿木さんから講義を受けて、ようやく目が開いたとき、昨夜の辰巳さんの演奏があったのだ。やっぱりわたしは幸せな人生を送っている。

今日はVFCの例会日で人数は少なかったけど、楽しく有意義な会だった。やっぱり継続は力なり。
Mさんが「太陽がぽかぽかと楽しいときと、焼けつくようでしんどいときがあるけど、それは太陽のせいとちゃうやろ。そのときの自分の状況で会報が重いときと励まされるときがあるねん。みんなもそうやと思うわ」と言ってくれた。VFC会報は太陽なのか? まだしばらくがんばろう。

今日の献立
朝:ヨーグルト、スープ(ベーコン、たまねぎ、グリンピース)、オープンオムレツ、蜂蜜、紅茶、コーヒー。
昼:焼きそば、焙じ番茶。
晩:ギネス、タイ風カレー、アイリッシュコーヒー、コーヒー。

2005.5.28


"nu things"で辰巳哲也の音楽を聴く

今夜は"nu things"で「New Conception NU JAZZ」というライブがあった。他にも出演者はいたのだけれど、ひたすら辰巳哲也の演奏に引き込まれていた。以前にも聴いてすごいと思ったけれど、今日はまた格別によかった。
コンピュータに打ち込んだ音に、生のトランペットの音をのせる。その音が知的であると同時に非常に官能的なのだ。最後にやったコルトレーンの曲のときは感動の涙が出そうだった。
先日会ったばかりの仕事を辞めて充電中のYさんと、知り合いの若者Mくんといっしょに行ったのだが、この演奏をいっしょに味わえてよかった。

今日の献立
朝:バナナ、ヨーグルト、野菜スープ、サラダ(ハム、トマト、胡瓜、レタス)、蜂蜜、紅茶、コーヒー。
昼:サンドイッチ、アップルパイ、ミルク、紅茶、オレンジ。
晩:芋粥、たくわん、梅干し、焙じ番茶。

2005.5.27


わが家のハーブ園(笑)

スーパーの側の花屋の店先にコリアンダーが2鉢あったので、しめしめと買って帰った。生のコリアンダーがあるとスープやサラダにとっても便利だ。暑い時期に生のコリアンダーがあれば格別である。いまあるのは、まだ寒い時分に買った苗が大きくなって花が咲き実がついている。もう少ししたら実のついた枝をしばってぶらさげておいて次の冬に使う。
いまある鉢は、コリアンダー3、ローズマリー2、セージ、ミント、タイム、チャイブ、バジル、ラベンダー各1である。これ以上あっても置くところがない。わたしは食えない植物は捨てて食えるのだけにしようと提案して蹴られた。うちの管理人は花屋に行っても切り花は買わず、鉢植えを買って花が終わると来年に備える。観葉植物の株分けをしたり大切に育てるので、植木鉢は増える一方である。
朝の食事の用意をするときハサミを持ってベランダに行くのは楽しい。狭いながらもわが家のハーブ園(笑)。

今日の献立
朝:バナナ、ヨーグルト、野菜スープ、卵とキャベツのバタ炒め、蜂蜜、紅茶、コーヒー。
昼:チャイブ入りオートミール、ミルク、紅茶、コーヒー。
晩:梅酒湯割り、サバの煮付け、ほうれん草のおひたし、ご飯、みそ汁(茄子)、茄子の糠漬け、納豆、海苔、焙じ番茶、寒天+ぜんざい。

2005.5.26


手紙とメール

郵便受けに手紙が入っていたのだけれど、郵便局からのハガキがついていた。郵便料が40円不足なので、そのまま返すのなら左側にそのむねを書き、受け取るなら右側に切手を40円貼って出すようにとのこと。外国製の封筒なので規格より幅が広かったようで「定形外」なのであった。もちろん40円貼って出した。返すわけにはいかへんもん(笑)。アメリカの絵本作家エド・エンバリーが描いたしゃれた風景画の封筒である。それに手紙の内容が楽しいので許してあげる(笑)。
夕方「届けメール」がやってきた。わたしが整骨院に行っているのを読んで、場所などを教えてほしいというもの。返事をしたら、以前も「届けメール」をくださったことがあるかただった。日本のミステリーに暗いわたしに柴田よしきを教えてくれた人である。これからずっとつきあっていけたらいいな。
今日は仕事上、夕方の買い物以外は外に出なかったのだけれど、手紙とメールで外の風にあたれてラッキー。

今日の献立
朝:バナナ、ヨーグルト、コーン入りミルク、ベーグルサンド(トリ胸肉、レタス)、蜂蜜、紅茶。
昼:シリアルバー、コーヒー。
晩:焼酎湯割り、カツオのたたき、揚げとしめじと小松菜の炊いたん、ひややっこ、ご飯、みそ汁(里芋)、茄子の糠漬け、焙じ番茶、寒天+ミルク。

2005.5.25


マージョリー・フラック ぶん・え「ウイリアムのこねこ」

週に2〜3回のプールと2〜3回の整骨院通いで大忙しである。年をとると健康の維持に時間とお金がかかる。このごろは目的なしに繁華街をぶらぶらするということがほとんどない。1月に神戸へ震災関連で二度行ったが、今年の遠出はこれだけかも(笑)。神戸の友人が「なんばパークス」へ2回行ったというのに、わたしはまだ一度も行ってない。そして「えっ、なにしに行ったん」と聞いて呆れられた。あんなとこだれが用事で行くかいな(笑)。
今日は整骨院に行くのに、往きも帰りも電車がすぐきて(通勤時間を過ぎると天下茶屋と北千里の間は1時間に3本)時間が浮いたので、長堀橋で乗り換えせずに心斎橋まで「クリスタ長堀」の商店街を歩いた。中国茶の店を眺めて、美味しいパン屋さんでお昼のパンを買って、丸善へ寄って絵本を1冊買った。で、これからその本の紹介。久しぶりに買った猫絵本だ。
マージョリー・フラック(1897〜1958)は「アンガスとあひる」で知られるアメリカの絵本作家である。「ウイリアムのこねこ」はウイリアムという4歳の男の子が、迷子の子猫を家に連れて帰るお話で、ほのぼのとした絵が楽しい。1938年に描いたものだから、その時代色がなつかしいようなうれしいような気分で買ってしまった。5月からはじまる12カ月の猫の絵がまた楽しい。5月はチューリップの花の下で気取って、6月はバラの花の下で蝶々にフーッとやっている。(新風舎 1300円+税)

今日の献立
朝:バナナ、ヨーグルト、野菜スープ、じゃがいものブレーメン風、蜂蜜、紅茶、コーヒー。
昼:カレーパン、クリームパン、サラダ(キャベツ、トマト、胡瓜)、ミルク、紅茶。
晩:梅酒湯割り、トビウオ塩焼き、ほうれん草ごま和え、春雨サラダ、ご飯、みそ汁(ごぼう)、納豆、たくわん、煎茶、寒天+メイプルシロップ。

2005.5.24


桂文枝「天神山」をテレビで

この前の日曜日の朝、桂文枝さんの「天神山」がテレビ(NHK 5月15日 かんさい想い出シアター 平成11年放送のもの)であった。だいたい日曜日の午前中は寝ている。起きていてもテレビを見るなら田原総一郎が出ているやつである。テレビの番組表を見るということはない。それがなぜかテレビ番組表を見たわけで、それも10時少し前で、あわてて録画したのを田辺寄席不参加の代わりに昨夜見た。
花見の季節に道ばたで立ち話をしている二人の前に現れた“ヘンチキの源助”という変わった男。髪は半分剃っていて半分は長い。着物は上が単衣で裾が綿入れ、足元は下駄と草履というヘンチキなやつ。溲瓶に酒を、おまるに弁当を入れて、墓場に花見に行こうと一心寺へ。墓場で拾ったしゃれこうべを持って帰ると、夜中に心中の片割れの小糸さんの幽霊がやってくる。しゃれこうべは小糸さんのもので、その夜から小糸さんは源助の女房になる。かたや、隣家の“どうらんの安兵衛”はその話を聞いて、自分も幽霊を嫁にしようと一心寺へ行く。骸骨がそんなに転がっているわけなく、向かいの天神さんに行ってお参りしていると、狐を捕らえて売りに行くという角右衛門と会う。お金を払って狐を助けると、今度は狐が安兵衛の女房になる。二人の間に子どもができて、その後の話は歌舞伎の「芦屋道満大内鑑」(葛の葉の子別れ)のパロディになる。
幽霊が訪ねて来て女房になってしまうというところまでやるところがすごい。また隣家の男が真似をしようとして結局は狐を女房にするが、子どもができるという長い時間を夫婦円満で過ごすという発想もすごい。話し言葉の最後に「コン」とつけてしまう狐女房が哀しい。
6年前の文枝さんの若々しく艶のある表情と声に惹きつけられてじっと見ていた。去年「船弁慶」を田辺寄席で聴いたときは枯淡の芸に魅せられたが、6年前の「天神山」は円熟の芸であった。

今日の献立
朝:バナナ、ヨーグルト、野菜スープ、茹で卵、大豆とツナ入りコールスロー、蜂蜜、紅茶、コーヒー。
昼:おじや、焙じ番茶、小豆寒天。
晩:ご飯、みそ汁(かぼちゃ)、アジの塩焼き+ブロッコリーの芽+胡瓜、むきえびと茄子の炊いたん、たくわん、焙じ番茶。

2005.5.23


日曜日の充実

昨夜は相方が細野ビルのライブに行ったのをよいことに「高慢と偏見」のDVDを夜中まで楽しんだ。久しぶりの友人とおしゃべりしたあとに、コリン・ファースの顔をゆっくりと見て、いい土曜日だった。
今日は田辺寄席の日だけどまたさぼってしまった。サボリ癖がついている。始まるのは1時だけど、こちらはお昼前の出発で夕方までというのが一日仕事に思えるのよね。プールと整骨院に行くので時間がとられるので、土日の午前中はまるまる在宅すると用事がはかどるのだ。ヒザが治る見込みがつき気持ちが軽くなっているのかもしれない。午前中にVFCサイトのエッセイページに新しい項目をつくってもらって、わたしの仕事は原稿を入れ込むだけだけど、すんでほっとした。リンクページの点検もこれでよしとなるまで、けっこう考えたのが片付いてやれやれ。「うろこちゃん」の写真も撮ってもらって新しい5月のページに衣替えした。
午後から小豆があるのを思い出して、小豆寒天をつくろうと思い立った。弱火に鍋をかけたら猛烈に眠くなり、30分眠っては鍋の様子を見て、へんな昼寝になってしまった。できたのをまずぜんざいで食べて、次は夕食後に小豆寒天を食べた。なかなかよろし。水を少なめにつくった寒天に小豆の炊いたんを入れたのが、ちょっと水羊羹という感じ。今度は普通の寒天にぜんざいをかけて食べてみよう。
ぜんざいを食べながら相撲の千秋楽を見た。栃東は朝青龍に完敗だった。横綱はものすごく強かった。その後でスーパーへ行ったら、今朝日本海でとれたというスルメイカを1匹198円で売っていたので2匹買った。日本酒でお刺身がうまかった。

今日の献立
朝:ヨーグルト、キャベツのミルク煮、アボカドサラダ、胡瓜、蜂蜜、チーズデニッシュ、紅茶、コーヒー。
昼:ざるうどん、煎茶。
おやつ:ぜんざい、煎茶。
晩:日本酒、イカのお刺身、イカのアラと豆腐の炊いたん、イカワタのホイール焼き、レタスの辛子マヨネーズ、ご飯、みそ汁(舞茸)、じゃこおろし、たくわん、煎茶。

2005.5.22


土曜日の午後の散歩

VFCの世話人を引き受けてほんとによかったと思うのは、いっぱい素敵な友だちができたことだ。なんとなく気があうという友だちもいるけれども、VFCで知り合った人との仲は格別である。

今日お会いしたYさんは、知り合ったとき幼稚園だった娘さんがいまは大学生である。最初のころは毎月のように会って、いろいろと話し合ったり相談したりした。わたしが若い女性会員の気持ちがわからなくて立ち往生状態のとき、その心理を教えてもらったのがすごく役に立った。最近は年に一度のペースで会っている。お互いに元気なのを確認して笑いあうのがとても気持ちよい。
今日はうつぼ公園で待ち合わせてバラ園を散歩し、アースカフェでゆっくりとお茶にした。Yさんは今年のはじめに仕事を辞め、次の仕事が決まるまでの数カ月を体を休めたり旅をしたり充電期間としている。3月からオクスフォードに滞在して復活祭の前日までいたのだが、冬から急激に春になるイギリスの最高の1週間を体験した感激を話してくれた。
相変わらず前向きで、相変わらず負けん気の強いYさんと、土曜日の午後を絶え間なくおしゃべりして過ごしとても楽しかった。

今日の献立
朝:バナナ、ヨーグルト、野菜スープ、ベーコンエッグ、蜂蜜、紅茶、コーヒー。
おやつ:ショートケーキ、コーヒー。
晩:にぎり寿司弁当、煎茶。

2005.5.21


「阪神大震災から10年 未来の被災者へのメッセージ」

今年の1月17日に発行された「阪神大震災から10年 未来の被災者へのメッセージ」第10巻を、週末ボランティア(週ボラ)で知り合った清重さん(VFC会員でもある)が送ってくれた。彼女は本書の44人の記録者のうちの一人で、「ボランティアから専門職へ」という文章をよせている。週ボラでボランティア活動してきたメンバーが、現在それぞれ別々に福祉に関する仕事を選び専門職になっているという。清重さんもその一人だ。そして「生きたいと思っていた人たちの分まで、私たちは生きていきたいし、生きている者同士支え合っていきたい」と書いている。ボランティア活動をせいいっぱいしたからこそ言える言葉だと思う。
それぞれの手記は震災から10年経ったいまも生々しく訴えてくる。子どもや配偶者を亡くした方の悲痛な言葉。「うちは丸焼けだけですんだんや」と言う老人に死者への鎮魂の気持ちをくむ言葉。
本書を10年にわたって編集発行してきた、阪神大震災を記録し続ける会代表の高森一徳さんは、去年の12月に編集を終えて57歳という若さで亡くなられた。わたしはこの記録集を読んだのははじめてだし、高森さんとお会いしたこともなかったが、今回「あとがき」を読んで姿勢を正した。
手記採用の基準について「筆者が自己責任でプライバシーを開示しているのが手記の特徴です」とある。その他の編集方針も納得いくものだ。そして最後の「『被災者正義論』からの卒業」を読んでまた納得した。「泣く子は訴えの内容が利己的ではないと説明し、第三者に人ごとではないとの共感を持ってもらわなくてはなりません」。考えがここまで到着された人にもっと長生きして活動してほしかった。(発売:神戸新聞総合出版センター 1260円)
1巻から9巻までの記録は「阪神大震災を記録し続ける会」に全て収録してあります。

今日の献立
朝:バナナ、ヨーグルト、野菜スープ、ツナと大豆入りコールスロー、ハーブパン、蜂蜜、紅茶、コーヒー。
昼:和食弁当、とろろ昆布汁、焙じ番茶。
晩:日本酒、ヒラマサのお刺身、ほうれん草+じゃこ、グリーンアスパラのバタ炒め、ご飯、みそ汁(豆腐、ねぎ)、納豆、たくわん、焙じ番茶。

2005.5.20


トリ胸肉の蒸し煮トマトソース

「トリ胸肉の蒸し煮」と「今日の献立」に書いている日が多い。安くてうまくてカンタン、うちの自慢の料理である。もともとは丸元淑生さんの本に七面鳥の料理としてあったものだ。七面鳥の冷凍したのを百貨店で探したら一度だけあったような気がするが、だいぶん前のことである。最近はどうだろう、売っているかもしれないけど、ニワトリの胸肉でも美味しいから無理に探さなくてもいいと思っている。
例によってビタクラフトのフライパンを使用するが、なくても厚手のフライパンでいけると思う。胸肉の皮をとって塩をふって弱火にかけふたをする。途中で一度ひっくり返す。じっくりと中まで火を通してできあがり。食べやすい大きさに切る。ずっとパブリカをふりかけて食べていた。これでも美味しかったし、ベーグルサンドに使えば抜群だ。
最近テレビでちらっと見たのだが、なにかにトマトソースというのがあった。これって胸肉に合いそうと気がついてやってみたら美味しかった。それ以来「トリ胸肉の蒸し煮トマトソース」というのが定番となった。トマトソースはカンタン。オリーブオイルをひいてニンニクを炒め、細かく切ったトマトを入れて煮るだけである。
今日は一仕事終わったので久しぶりにビールを飲もうとなって、おかずはこれに決まり。トマトソースをちょっと豪華に、ニンニクのあとにタマネギ、エリンギ、セロリを刻んだのを炒め、トマトとバジルを入れた。バジルを入れると抜群にうまくなる。胸肉は朝食べるときは二人で1枚だが、ディナーなので一人1枚にした。

今日の献立
朝:バナナ、ヨーグルト、きのこスープ、チャイブ入りオムレツ、蜂蜜、紅茶。
おやつ:チョコレートケーキ、コーヒー。
晩:ビール、フランスパン、トリ胸肉の蒸し煮トマトソース、サラダ(トマト、キャベツ)、チーズ、紅茶。

2005.5.19


わたしのドジ ちょっとない極め付き

整骨院ではヒザを見てもらうのだから着替えの短パンを持って行っている。紺色の薄手のスポーツ用だ。昨日も短パンに履き替えて診てもらい、終わってから隅のベッドのところではき替えた(と思った)。受付でお金を払って気持ちよく駅へ向かった。改札を通ってから小銭入れにお釣りを入れようとして、バッグに短パンが入ってないことに気がついた。電話して今度来る時まで置いといてもらおうと思ったが、まだ新参者だしもらって帰ろうと思い直し、駅員さんに「忘れ物をとってくるので」とことわって外へ出してもらった。受付の女性に頼んで見てもらったらそこにないと言う。床に落ちているかもしれないともう一度見てもらった。またないと言われてはたと考えて、もしやとパンツのウエストから手を突っ込んだら、下に短パンはいていたー。脱がずに上からパンツをはいてしもたらしいけど、その動作を全然覚えていない。マジではき替えたと思っていたのだ。おかしくって受付の二人の若い娘さんと笑いまくった。治療室がいやに静まりかえっていたけど、わたしが帰った後はみんなで笑ろたやろな(汗)。

今日の献立
朝:バナナ、ヨーグルト、コーン入りミルク、トリ胸肉のトマトソースかけ+レタス、蜂蜜、紅茶、コーヒー。
昼:サンドイッチ、クリームパン、ミルク、紅茶、りんご。
晩:ご飯、みそ汁(大根、しめじ)、マグロのお刺身、揚げと水菜の炊いたん、じゃこおろし、うに、焙じ番茶、寒天+メイプルシロップ。

2005.5.18


晩酌なしの日々

このところ晩酌をやめている。ずっと晩ごはんにはお酒を飲む習慣があったので、少々の戸惑いがあったが、飲まないことに慣れるとこれが当たり前になってきた。
献立にお酒が書いてないからと日本酒の差し入れがあって、ありがたく感謝しながら飲んだけれど、その後はやめている。家計の余裕がないということもあるが、まずは忙しいのがいちばんの理由である。わたしは整骨院やらプールに行ってるけど、相方は早朝ウォーキング以外、外出もできない状態で仕事している。晩ご飯のときにお酒を飲むと、夜の仕事にかかるまで時間がかかる。昨日・今日は簡単に丼ものを食べてすぐ仕事すると言うので、昨日は麻婆豆腐、今日は親子丼をこさえて、超カンタン晩メシと相成った。これで体重が落ちたらいうことないねんけど、なぜか落ちへんのはなんでやろ。

今日の献立
朝:バナナ、ヨーグルト、かぼちゃスープ、巣ごもり卵、蜂蜜、紅茶、コーヒー。
昼:オートミール+ミルク+蜂蜜、りんご、紅茶。
おやつ:若鮎、煎茶。
晩:親子丼、みそ汁(豆腐、わかめ)、白菜の浅漬け、焙じ番茶、蜂蜜寒天。

2005.5.17


1940年の映画「恋愛手帖」

名画のDVDが税込み500円で発売されたので買い込んだ中の1枚。かなり以前、40年代のハリウッド映画を見たいと思っていたころ、深夜映画で見ることができすごくうれしかった。また出合えて手元に置いておけるなんて、ほんとにしあわせ。
主演のジンジャー・ロジャースはフレッド・アステアと組んでRKOでダンス映画に続けて出演してきたが、きっと演技派になりたかったのだろう。この映画で主人公のキティ・フォール(原題)でひたむきに生きる働く女性を演じてアカデミー主演女優賞を獲得した。
フィアデルフィアの下町で育ったアイルランド娘キティが、就職した出版社の経営者で上流階級出身のウィンと恋仲になる。その後、ニューヨークに出てデパートで働き、貧乏だが真面目な医者のマークと知り合う。二人の男性の間で揺れるキティの思いが描かれる。フィアデルフィアのウィンの家で家族に紹介され、結婚するならこれから1年間は家風に合うように教育が必要と言われて、しっかりと断るところなんか演じるのはジンジャー・ロジャースも気持ちよかったろう。
製作スタッフの名前を眺めていたら、脚本がダルトン・トランボなんですね。彼はハリウッドの赤刈りで証言を拒否した「ハリウッド・テン」の一人で、逮捕され禁固刑に服した人だ。本名で仕事できず「ローマの休日」の脚本を偽名で書いたがのちに彼の作と公表されたということなども思い出した。名作「ジョニーは戦場に行った」は監督・原作・脚本である。「恋愛手帖」の脚本は若い時の仕事だが、主人公の生き方や迷い、働く女性の気持ちを描いていてさすがだ。

今日の献立
朝:バナナ、ヨーグルト、かぼちゃスープ、地鶏ハーブソーセージ+ブロッコリーの芽、サラダ(トマト、キャベツ)、蜂蜜、紅茶、コーヒー。
昼:おじや、高野豆腐卵とじ、梅干し、焙じ番茶。
晩:麻婆豆腐、キャベツと胡瓜の紫蘇もみ、ジャスミンティ、蜂蜜寒天。

2005.5.16


うろこちゃん

去年の今ごろのことだけど、天気のよい日曜日にうつぼ公園を散歩した帰り、公園横にある画廊メゾンダールへ寄った。ちょうど松下絹代さんが個展をされていて、その感想を5月8日に書いた。相方のブログのほうは写真付きである。写真を載せたほうはメールして見てもらったが、わたしのほうは黙って書いたままだった。
1カ月ほど前にその松下さんからメールをいただいた。ご自分の名前を検索したら、わたしの書いたのが出てきたとのことで、わたしのことも覚えてくださっていた。また今年も個展をするとハガキもいただいたので、今日は一人で公園のバラ園の散歩かたがた行ってきた。「月はみんな知っている」というテーマの、カラフルな抽象画を楽しく見せていただいた。去年あったオブジェはあるかしらと思っていたが、画廊の仕切ったところの台にたくさんあった。人気があるみたい。今日はその「うろこちゃん」を買ったので、そのうち写真をトップに入れようと思っているが、とりあえず去年の写真にリンクしておく。
白い台の上に置かれた「うろこちゃん」たちは、同じようだがそれぞれ表情が違う。見ているとみんながあたしを連れてってと言っているような気がしてくる。たくさんの目に見つめられて数個買うのに迷ってしまった。
机の上に置くとちょうどよい目線でこちらに愛嬌を送ってくれている。足の裏に番号がついているのも楽しい。

今日の献立
朝:バナナ、ヨーグルト、ひよこ豆スープ、スクランブルエッグ、アボカドサラダ、蜂蜜、紅茶、コーヒー。
昼:ベーグルサンド(ハム、レタス)、豆パン、ミルク、紅茶。
晩:ご飯、みそ汁(茄子、素麺)、マグロのお刺身、イカと豆腐の炊いたん、もやしのごま和え、高野豆腐、煎茶、寒天+ヨーグルト。

2005.5.15


イアン・ランキン「紐と十字架」

イアン・ランキンはサラ・パレツキーの次に好きな現代作家である。スコットランドはエジンバラのジョン・リーバス警部シリーズで最初に訳された第8作「黒と青」以来、翻訳が出るとすぐに読んでいる。だが、2番目に訳された「血の流れるままに」(第7作)の前の6作の翻訳が出てなくて、もう10年近く口惜しい思いをしてきた。4月に第1作の本書が出版されたわけだが、なぜか気がつかず、10日にメールで教えてもらったときはびっくりした。あわてて買いに行って手にしたときのうれしさ!
今週からヒザの治療に下新庄まで行くことになったので電車で読める。2回目の今日は熱中して1駅乗り越してしまった。気がついたら次の吹田駅に着いていて、引き返そうとしたら、この駅は駅内で上下線がつながってなくて、いったん外へ出てから地下道を通って梅田方面行きに乗った。出るときに乗車券を清算してしまい、また150円で1区間買うはめになり、なにをしていることやら。
本書はジョン・リーバス警部が41歳で部長刑事のときの物語である。シリーズを7作目から読んできたファンとしては、ようやく彼が若いときどんなことがあってこの性格になったかを知ることになった。また上司として知っているジル・テンプラーが広報担当の警部で、リーバスの恋人なのである。そのことはのちの作品でも過去の話として出てくるが、こういうことだったんだと納得がいった。陸軍特殊空挺部隊(SAS)にリーバスが志願して入隊し、辞めてから警察に入ったことは知っていたが、その恐るべき真実も知った。娘のサマンサはこのとき12歳で危うい目に会う。第2作が待ち遠しい。(ハヤカワ文庫 700円+税)

今日の献立
朝:バナナ、ヨーグルト、ひよこ豆スープ、サラダ(ハム、トマト、キャベツ)、紅茶、コーヒー。
昼:おにぎり弁当、焙じ番茶、りんご、かりんとう、煎茶。
晩:おほうとう(豚肉、揚げ、かぼちゃ、さつまいも、里芋、しめじ、舞茸、うどん)、高野豆腐、焙じ番茶、寒天+蜂蜜+ミルク。

2005.5.14


新町の雑貨店

この数年はカフェも雑貨も堀江という雰囲気だったが、最近は新町もなかなかなものである。1丁目はだいぶ前からおしゃれなお店が増えている。先日散歩の途中で入った Panie は小さな子ども向きの服や靴などが置いてある店だ。トウシューズのような薄いピンクの靴を思わず手に取ってしまった。広い部屋があれば、部屋の壁に飾っておきたい。バルテュスの少女が履いたらぴったりな感じ。大人用(お母さん用か)の物もあって、春から夏にかけて持つのにぴったりの自然素材のバッグを買ってしまった。上品なブルーの手提げ。
新町2丁目は1丁目とちょっと違って手づくり風な店が楽しい。まだ一画だけだけど、新町アパートという古いアパートの1階がいろいろなお店になっている。花屋の spontanement のことは4月14日に書いたが、その横に alohadrive という雑貨店が開店した。日曜日に寄っていろいろとお話して商品を見せてもらい、今日はちょっとだけ買い物した。プレゼント用の刺繍のハンカチ、自分用には小さい袋やカードや食器など。欲しくてたまらないのがアンティークの白地にピンクの花が散っているフランス丼。今度わたしが買いに行くまで売れないでほしいな。同じ建物にアンポポという美容室&画廊もできた。花で飾られたしゃれたお店に入ってみたいが、髪の世話をしてもらうのはシュリットに決めているので入りにくい。画廊の催しがわかったら行ってみよう。カフェもまだ入ってないけど素敵な店ができた。よそへ行くことなく新町でなんでも足りてしまいそう。

今日の献立
朝:バナナ、ヨーグルト、ひよこ豆入りカレースープ、サラダ(胡瓜とれたす)、蜂蜜、紅茶、コーヒー。
昼:くるみパン、ミルク、ひよこ豆とほうれん草のオリーブオイル煮、紅茶。
晩:ご飯、きのこ鍋(干し椎茸、干しきくらげ、エリンギ、舞茸、しめじ、生椎茸)、白菜の浅漬け、焙じ番茶。ミルク寒天。

2005.5.13


ヒザのツボが手の指に

最近なんだか夜になると肌寒い。横着で仕舞っていなかったストーブをつけて、仕舞わないでよかったねと言っている。温まってくると痒くなるのでかなわないが、ふとんに入ってから痒くなるより、いま痒いほうがよい。冷えから温まるときに出るジンマシンにはほとほとナンギしている。
雨が降る中を下新庄の整骨院へ行ってきた。初診のときは時間がかかったが、今日は診察の流れが決まって気持ちよく早かった。たくさんのスタッフがそれぞれやるべきことをやっているという感じ。そして大きな声であいさつ、気にかけていますよという意味を込めた世間話に感心した。
右手の中指の関節のちょっと上の右側に、ポチっとしたツブのようなものを貼ってもらった。ここがヒザのツボなんだって。ここをきつく押してからヒザを曲げる体操をするとよいそうだ。体操は一日中しててもいいんだって。それだけ自分で努力せよということだろう。

今日の献立
朝:バナナ、ヨーグルト、ベーグルサンド(トリの胸肉蒸し煮、レタス)、サラダ(トマト、胡瓜、キャベツ、たまねぎ)、蜂蜜、紅茶、コーヒー。
昼:焼き飯、紅茶、りんご。
晩:ご飯、三平汁、アジの干物、トマトとオクラのナムル、煮昆布、うに、焙じ番茶、ミルク寒天。

2005.5.12


初夏の楽しみ

ベランダの植物たちが元気だ。小さな鉢植えばかりだが数はけっこうあり、洗濯物を干すときひっかけないように気を使う。それほど狭いベランダなのである。
今日は運良く洗濯物を取り入れて、次のはまだでよいという好条件になったので、ベランダで昼食することにした。枕元の小さいテーブル(ほんとは踏み台)を出してきて、鉢植えを日よけにして座った。今年はハーブがよく咲いている。ラベンダー、ロースマリー、チャイブの三種は小さな薄紫色、コリアンダーは真っ白である。コリアンダーは1メーチル近く伸びて、いっぱい花が咲き順番に実をつけている。毎朝のスープに葉っぱを使っているが、実が黄色くなったら乾燥させて保存する予定だ。風が吹くとよい香りがただよう。洗濯物に香りが移っていることがあり、ささやかな幸せを感じる。
今日は出たついでに、というより出る用事をつくって心斎橋まで行き、イアン・ランキン「紐と十字架」を買って来た。4月半ばに出たのを気がつかず、昨日会員の梅村さんにメールで教えてもらったのでガマンできずに買いに行ったのだ。最初アセンス書店になくてあせったが、クリスタ長堀の丸善にあったのでほっとした。

今日の献立
朝:バナナ、ヨーグルト、野菜スープ、じゃがいものブレーメン風、蜂蜜、紅茶、コーヒー。
昼:オートミール(チャイブ入り)、ミルク、グレープフルーツ。
晩:ご飯、みそ汁(揚げと小松案)、トリレバーとピーマン炒め、茹でレタスの辛子マヨネーズ、ちりめんじゃこ、納豆、梅干し、寒天+ミルク+メイプルシロップ。

2005.5.11


下新庄の整骨院

最初にヒザを悪くしたのはもう10年以上前のことだ。寒い時期に横断歩道が赤になったので走って、右ヒザ裏がぱきっとなったのが最初だった。整形外科に行ったらレントゲンも血液検査もなんともなく、ただ医師が触ると「イタタ」と声を張り上げたので、ではと貼り薬をくれただけだった。それ以来病院には行っていない。もっぱらハリとマッサージに頼っていた。日にちが経ってよくなっていたのだが、数年前に映画館で冷やしてから左足がおかしくなり、右足でかばっていたせいか、左が治ると同時に右ヒザが曲がらなくなった。プールで水中歩行しているうちに、徐々によくなってはいるが、まだ正座できないし、階段を降りるときは一段降りしている。まぁそのうち治るだろうと理由なく楽観的なのだが、ええかげんになんとかなれへんのんかといらだってもいた。
先日兄夫婦と食事したとき、とてもよい整骨院が下新庄にあると教えてくれた。義姉の歩けないほどのヒザ痛が治ったと言うのだ。謡の会で正座できないで椅子を持参していた人も、そこで治療してもらってからは正座できるようになったそうだ。知り合いを紹介しては喜ばれているそうな。
そんなわけで今日下新庄の斉藤整骨院まで行ってきた。地下鉄鶴見緑地線で長堀橋に出て堺筋線北千里行きに乗り換え、天六を過ぎて三つ目の駅である。なーんだ、こんなに近かったのかとおどろいた。でも地下鉄は天六を過ぎると阪急電車になって郊外を行く雰囲気になる。淀川を越えると柴島浄水場があってのどかな感じである。線路脇にライラックが咲いているのが見えた。
肝腎の整骨院は明るくて元気がみなぎっていて親切だった。わたしのヒザ痛は長い時間が経っているので、治療にも時間がかかるらしいが、正座できるようになりますとのことだった。ものすごい肩こりも軽減できるようでありがたい。

今日の献立
朝:バナナ、ヨーグルト、チャイブ入りスクランブルエッグ、トースト+蜂蜜、紅茶、コーヒー。
昼:おじや、ひじき、たくわん。
晩:ご飯、みそ汁(茄子、素麺)、マグロのお刺身+ブロッコリーの芽、塩鮭、揚げと水菜の炊いたん、じゃこおろし、梅干し、寒天+メイプルシロップ、焙じ番茶。

2005.5.10


阿波座南公園ビオトープ

去年から何回かビオトープがあるということを書いたが、2年間ずっと養生の囲いに覆われていて、見るのはちょっとした隙間からだった。昨日5月8日のビオトープフェスタでついに囲いがとられ全体が見られるようになった。と言っても池の周りには柵がめぐらされている。池にはまらないようにという用心と、池になにか放り込まれないように用心をしなきゃならない時代なんである。でも囲われていた植え込み部分に自由に入れるようになった。昨日は特別に柵が開けられ「シニア自然大学」のボランティアの方々の生き物や植物についての説明があった。
相方がカメラを持ちわたしはノートを持って、植物の名前を教えてもらった。見た順に書いていく。
ミゾハギ、セリ、レンゲ、キツネノボタン、スイバ、ミゾソバ、デンチソウ、アカウキクサ、アサザ、ヘビイチゴ、ジンバリ、ウマノアシガタ、カキドウシ、コナスビ、オッタチカタバミ、コメツブウマゴヤシ、カラシナ、クルマバナ、タチイヌノフグリ、オランダミミナグサ、ヤブマメ、スズメノヤリ、フウロソウ、ムラサキサギゴケ、スズメノエンドウ、オオバコ、関西タンポポ、ドクダミ、蓼科の何種類か、などであった。
ボランティアの人はわたしが少し知識があってうまく相づちを打つので、喜んであれもこれもと教えてくれた。真っ赤で可愛いヘビイチゴは、毒ではないが美味くないと言って口に入れたので、わたしも食べてみたが、ほんとに美味くなかった。
ビオトープは地域の人たちが池を掘るところから全部やったそうである。これからも管理や掃除など続けていくそうだ。昨日はゲームや福祉作業所の人たちや地域女性の会のコーラスなどあり、昼食にはカレーライスが振る舞われた。わたしらは隣接地域に住人なので、それらが終わってから行ったのだが、とても楽しい時間を過ごさせてもらえた。

今日の献立
朝:バナナ、ヨーグルト、キャベツのミルク煮、トリ胸肉の蒸し煮トマトソースかけ+キャベツ、蜂蜜、紅茶、コーヒー。
昼:ココナツパン、ミルク、紅茶、コーヒー。
晩:日本酒、サバのみりん干し+ブロッコリーの芽、出汁巻き(桜えび入り)、ご飯、みそ汁(大根、しめじ)、納豆+おくら、梅干し、焙じ番茶。

2005.5.9


ジャズ的なるもの 続き

阿木さんとの会話の中で気安く「なぜ阿木さんがいまジャズなのかわからない」と言って「まだわからんのか」って言われてしまった。いらん一言を言わんといたらよかったと一瞬思ったが、その後のけっこう懇切丁寧に言っていただいた会話を今日反芻して、かなり自分なりの整理ができたと思う。阿木さんがジャズは“文学”ではないと言われたとき、わたしはジャズは“文学”だと信じ込んでいたので混乱してしまったのだが。
それで今日は一日わたしにとってなぜジャズは“文学”なのかを考えていた。ジャズ体験の最初は家に古いジャズレコードがありルイ・アームストロングやグレン・ミラーを聴いて育ったわけだが、その後がいけない。これが正しい道とばかりに“文学”としてジャズを聴きはじめたのだった。最初に行ったコンサートがアート・ブレーキーとジャズメッセンジャーズだった。当時ファンキージャズという言葉が流行って、安保反対のデモに行くのに、ファンキージャズデモと言った人がいた。その後は「ジャズと自由は手をつないで行く」とナット・ヘントフが言った。まったく音楽を聴いているのやら“文学”を置き換えていたのやら。ニュージャズにいたってもっと純文学性が強調され、それが行き詰まったとしてジャズを離れ、パンク・ニューウェーブを聴きだしても、それは同じく“文学”を聴くことなのであった。と言っても聴いていたジャズが“文学”だったわけではない。ジャズは音としてあったのに、勝手に聴き手のわたしが“文学”をくっつけてしまっていたのだ。
阿木さんはジャズに文学性を認めるとしたらせいぜい“俳句”だと言う。そこのとこを理解できたような気がしてきた。だけど、わたしってこんなに長くジャズやロックを聴いてきたけど、なにをやってたんだろうと少々情けない。いまからでも遅くないと思いたい。

今日の献立
朝:バナナ、ヨーグルト、ミルク、トースト+チーズ+蜂蜜。
昼:チーズスティック、いちじくパン、サラダ(たまねぎ、胡瓜、トマト)、紅茶、コーヒー。
晩:日本酒、イワシの煮付け、ほうれん草ごま和え、昆布巻き、ご飯、みそ汁(さつまいも)、ひじき、うに、焙じ番茶、ニンジンジュース入り寒天。

2005.5.8


ジャズ的なるもの

去年の夏20数年ぶりに細野ビルで阿木譲さんに再会してから、なぜいま阿木さんがジャズなのかをずっと考えていた。わたし自身は長い間ジャズを聴いてきたのに、ある時期から遠のいていたままになっていた。その後に細野ビルでジャズライブが毎月あるようになって、20数年ぶりに生のジャズを聴くことになった。聴いていると体の中に眠っていたジャズ好きの部分が目を覚ましてしまった。でも、これって、わたしには新しいことではなくて、ノスタルジーであったわけだ。「朝日のようにさわやかに」なんて聴くと涙が出てきそうだった。その心地よさを、これではないぞと教えてくれたのが、いまから思えば、nu thingsで去年の秋に阿木さんがDJをした夜だったと思う。
今日はサックスの澤井誠さんから出演するとメールをいただいたのでnu thingsに行ったのだが、連休中のせいか客がいなくて、ずっと阿木さんと相方の間に座って聴いていた。澤井さんのサックスはリリカルで湿っていてわたしは好きなのだ。
ここからが阿木さんから講義を受けた肝腎の話なのだが、わたしにはむずかしい話で、眠気が襲って来た頭ではあんばい書くことができない。続きはまた明日。

今日の献立
朝:バナナ、ヨーグルト、野菜スープ、ベーコンと野菜炒め、蜂蜜、紅茶、コーヒー。
昼:おいなりさん、巻き寿司、ばってら、ひじき、とろろ昆布汁、焙じ番茶。
晩:ご飯、みそ汁(かぼちゃ)、サバみりん干し、小松菜おひたし、納豆、うに、焙じ番茶。

2005.5.7


イカの一夜干しをさっと焼いたのを、冷酒で

日記を書いていると当たり前のことながら、私生活を公開しちゃってるわけで、お恥ずかしいかぎりである。なんて平気で書くところが、もう心臓に毛が生えているわけで(笑)。
先日美味しい干物をもらってうれしかったと書いたら、ここをちゃんと読んでいる姪から干物が届いた。伊東へ里帰りしたのでお土産である。ほんとによく気がつく子(笑)。昨日はカレイを食べ、今日はイカの一夜干しを食べたが、ほんとに美味しかった。カレイの縁側のところ大好き。まだアジとサバのみりん干しが残っているのでうれしい。
そしたら今日、これも日記を読んだからと、仕事がらみで来られたYさんが日本酒を手みやげにしてくれた。なんと! 最近の献立を読むと、晩酌をしていないからとのことである。お金がなくて晩酌を省いていると思われたようだ。ま、お金だけではないけれど、当たらずと言えども遠からずである。ありがたくいただいて今夜は晩酌しました。イカの一夜干しをさっと焼いてレモンをしぼったのを冷酒で、美味しかったです。

今日の献立
朝:バナナ、ヨーグルト、野菜スープ、卵とキャベツのバタ炒め、蜂蜜、紅茶、コーヒー。
昼:おじや、煮昆布、梅干し、煎茶。
晩:日本酒、イカの一夜干し、胡瓜もみ、ほうれん草のおひたし、ご飯、みそ汁(大根)、ひじき、紀ノ川漬け、焙じ番茶。

2005.5.6


センチメンタルな散歩 続き

いまから30数年前のことになるけど、ジャズ喫茶マントヒヒの常連だったころは南海線の岸里駅の近くに住んでいた。仕事から帰りに寄るときは天王寺まで地下鉄で行って阿倍野銀座から旭町へだらだらと下っていった。住まいから行くときは南海線のチンチン電車に天神ノ森から乗り、今池で降りて飛田を右に見ながら商店街を通って行くのだった。小さな飲み屋がたくさんあり、流しのギター弾きが奏でる音が聞こえていた。街角には女装の客引きが立っていて、すごくその雰囲気が好きだった。よく行った飲み屋の三木屋、丹波屋、人生行路というバー、みんななくなってしまった。
なんだったか忘れたけどある時期が来たとき、巣立っていくようにマントヒヒの常連がいなくなり、わたしらも行かなくなった。思い出したけど、理由のひとつは泉北の公団住宅に引っ越したことだ。じめじめとした岸里の文化住宅からすると、さんさんと日の当たる公団住宅は天国だったなぁ。郊外生活を楽しんだ3年間だった。街のほうが好きだけど。
それから10年ほど経った1980年ごろ、仲良くなったMちゃん(ハタチくらいの前衛美術家)がお願いがあると言う。東京から来ているマガジンハウスの編集者Wさんと漫画家のひさうちみちおさんが、新世界より奥へ行きたがっているから連れて歩いてほしいと言うのだ。2人とも会ってみると感じの良い人たちで、では祝日の午後をいっしょにということになった。5人連れ立ってタクシーで新世界に行き、そこから飛田新地や釜ヶ崎の三角公園を散歩した。今池の駅前で焼き餅を買って公園で食べようと思ったが、天気のよい日で公園は人でいっぱい、そんな散歩者がうろつく余裕もなにもなかった。西成警察署の前の道も人がひしめいていた。めちゃくちゃ派手なパンクファッションのMちゃんと地味だがどこか目立つわたしを真ん中にして、集団になって歩いていたが、そりゃみんなの注目の的であった。新世界にもどったら、Wさんとひさうちさんはほーっと一息。新世界でお寿司を食べてミナミへ行って喫茶店に入ったらどっと疲れが出てきた。
それ以来の昨日の散歩だったのです。ひさうちさんのマンガ長いこと読んでないけど、元気にしてはるかしら。あれ以来お目にかかっていないが。

今日の献立
朝:バナナ、ヨーグルト、エリンギスープ、サラダ(トマトとキャベツとチーズ)、蜂蜜、紅茶、コーヒー。
昼:サブマリンサンドイッチ、あんぱん、ミルク、紅茶、グレープフルーツ。
晩:ビール、カレイの干物、大根おろし、ご飯、豚汁、もやしのごま和え、うに、焙じ番茶、寒天+ミルク。

2005.5.5


センチメンタルな散歩

ゴールデンウィークといっても格別なにもすることがないし、どこへ行くということもない。えらく早く来たポランの宅配の人が、今日は配達すところが少ないと言っていた。どこかへ行っている人が多いんだなぁ。
今日は連休で唯一の予定であるshuの野外ライブがあるので天王寺のHOOPへ行った。5時と6時と聞いていたのが、時間変更があって5時からのしか聞けなかったが、奏詩音(かなでしおん=shuの歌と中島教秀さんのベースのDuo)の音が聴けてよかった。
相方がパソコン雑誌を買うと言うので、何十年ぶりでユーゴー書店にいった。岩波書店とみすず書房の本が背中合わせになっている本棚を見つけてほろっとなった。みすずの本は昔シロナンカイ(白地の表紙の難解な本)と言っていたっけ。わたしはけっこう持っているのだが、同じ本が絶版にならずに並んでいる。全体が雑然としていて懐かしい。こういうタイプの本屋って昔はよくあった。いまはジュンク堂とか整然としたところばかり行っている。同じ本でもジュンク堂で見るのとここで見るのは違うような。
その後はごく自然に昔(はるか昔の1970年代)ジャズ喫茶マントヒヒがあった旭町通りへ向かった。阿倍野銀座あたりはかろうじて昔の面影があるが、少し行くと再開発計画とやらで高層建築がたくさん建ち明るく開けている。新しい道路も通っている。このへんかと立ち止まったりしていると、花をたくさん持った初老の女性に声をかけられた。市大病院から取ってきたと言う。「取ってるのを見ててもモンク言いはれへん、これをうちへ持って帰って植えるんや」とのことで、同じことを繰り返す。相づちを打つのをやめたらサヨナラと言って先へ行った。
見知らぬ街になったマントヒヒあたりを少し行くと、懐かしくも見慣れた風景の西成区になり、山王町商店街になった。お菓子屋さんの前で「ここで焼き餅買ったね」とか言いながら歩いた。空き家になっているところが多い。南海電車の今池駅も階段をあがるのは昔のとおり。階段下でホルモン焼きを売っている屋台も昔のとおり。駅を過ぎてふと見ると西成警察署の立派なビルが聳えている。暗い表情の街釜ヶ崎を歩いて動物園前に向かった。昔だって明るかったとは言えないけれど、陽気なところがあったように思う。いまはひたすら暗い。
通天閣の通りへ出て昔なじみの更科で出汁巻き卵と蕎麦を食べて帰った。あの街を自分の街のように思っていた時代もあったのだけれど、いまや、わたしらはこざっぱりしてしまい“お客さん”なのであった。

今日の献立
朝:バナナ、ヨーグルト、コーン入りミルク、茹で卵、アボカドサラダ、蜂蜜、紅茶、コーヒー。
昼:豆パン、芋パン、マカロニ(残り)+トマト、ミルク、紅茶。
晩:ビール、出汁巻き卵、にしんそば。寒天+メイプルシロップ、紅茶。

2005.5.4


可憐に咲くスミレ

半月くらい前に桜川まで「NANA」を買いに行ったとき、南堀江を歩いていると道の真ん中にスミレが咲いていた。その日には書かなかったが、実はこのスミレ、去年の春に相方が写真を撮っていたのですね。2月28日ってちょっと咲くのが早い。日当たりがいいせいかしら。そして花期が長いんだろうか。こんなに可憐なのにたくましい。昔なら走って見に行ったのに、去年は写真だけ見て満足していた。今年は「NANA」のおかげで見られてよかった。
母の故郷の山梨県ではスミレがどこにでも咲いていたのに、大阪ではハイキングに行ってもこの濃い紫のスミレは見たことがなかった。薄い藤色のはあったが。えらい昔の話だが70年代に奈良の竹之内街道を歩いたときに、ちょっとした野原のようなところに群生しているのを見つけたときは、泣きたくなるほどうれしかった。たくさん摘んで持って帰ってコップに挿したが、けっこう長持ちしてくれたっけ。
野の花ブームのせいか、先日スーパーライフにスミレの小さい鉢植えが300円で売っていた。テーブルの上に飾ったりして楽しんだ後は、植え替えして来年に備えることにした。猛暑と冬をやり過ごして来年の春咲いてくれるかな。

今日の献立
朝:バナナ、ヨーグルト、かぼちゃスープ、サラダ(キュウリ、マカロニと大根サラダの残り)、蜂蜜、紅茶、コーヒー。
昼:やきそば、ジャスミンティ、ピーナッツ、コーヒー。
晩:ご飯、みそ汁(豆腐、ねぎ)、塩鮭、ひろうすと小松菜の炊いたん、手羽先(残り)、大根紀ノ川漬け、納豆、焙じ番茶。

2005.5.3


内田静枝=編「長沢節―伝説のファッションイラストレーター」

先日心斎橋のベルリンブックスで見つけて買った本。とても垢抜けした本で、表紙はセツさんの脚の長い男女のイラスト、裏表紙はセツさんの決まったポーズの写真が2枚ある。編者は弥生美術館学芸員で、2004年4月〜6月に弥生美術館で開催された長沢節回顧展にあわせて編集したものである。
長沢節さんが亡くなられて6年にもなるが、わたしにとって長沢さんはだんだん身近な人になっていくようだ。去年の10月に同じくベルリンブックスで買った「弱いから好き」には感心した。
この本は回顧展にあわせた本だから、セツさんの生い立ちから追っている。わたしがはじめてセツさんを知った少女雑誌「白鳥」のこともちらっと載っていた。表紙の絵がセツさんだったので、あれば写真が載っているだろうに、雑誌そのものが残っていないんだろうな。あああ「白鳥」見たいなぁ。
さまざまな時代のファションイラスト、フランスで描いた風景画、映画に関するエッセイ、などがあって、セツモードセミナーのことがある。以前セツさんのことを書いたとき、セツモードセミナーの卒業生のかたからメールをいただいた。とても楽しい学校だったと書いておられた。セツさんの設計による建物の写真が楽しい。ここで勉強したら楽しかったはずだ。
セツさんの“足より細いセツパッチ”と冗談で言われたという細身のパンツスタイルのかっこいいこと! またそのスタイルを生かした立ち姿、腕が長く見えるタバコの持ちかた、すっごくおしゃれ! そしてその形になったおしゃれは、自由でおしゃれな生き方からきているのだということがわかる。
映画についてのエッセイについている、紙に墨で描いたピエール・クレマンティとマチウ・カリエールがステキ。

今日の献立
朝:黄桃(缶詰)、ヨーグルト、かぼちゃスープ、ハムと野菜(じゃがいも、たまねぎ、エリンギ)炒め、蜂蜜、紅茶、コーヒー。
昼:オートミール+チャイブ+ミルク、煎茶、かりんとう。
晩:ご飯、みそ汁(豆腐、わかめ)、トリ手羽煮物(手羽肉、干し椎茸、タケノコ、いんげん、ねぎ、くこ)、サラダ(大根、さつまいも、フリルレタス、松の実)、煮昆布、うに、梅干し、焙じ番茶、寒天+桃缶。

2005.5.2


モンゴメリー・クリフトが見たくて「赤い河」のDVDを買った

何回も見た映画のナンバーワン「赤い河」のDVDを、シャーロックホームズの斜め前に開店したDVD&CDの店で見つけた。新品なのに値段は半値以下だったので迷わすに買った。ずっと輸入版のレーザーディスクで見ていたが、これからは字幕入りになって善し悪しである。字を読んでいると、愛するモンティ(モンゴメリー・クリフト)の表情を見損なう可能性有り(笑)。
この映画がきたときは、二度続けて見て、また上映中に何度か見に行って、映画館が変わってからも見に行ったという熱中ぶりであった。そして輸入版のレーザーディスクを何度も見ている。最近はさすがに遠ざかっていたが、これでまた何度も見ることになるだろう。
ハワード・ホークス製作・監督、モンゴメリー・クリフトとジョン・ウェインとジョーン・ドルー、それにウォルター・ブレナン、ジョン・アイランドが出演している。テキサスで育てた牛を東部へ運ぼうと艱難辛苦の旅を敢行するダンソン(ジョン・ウェイン)とマシュー(モンゴメリー・クリフト)の物語。マシューはダンソンに子どものとき助けられて親子のように暮らしてきた。マシューは拳銃の腕は優れているが、気持ちが優しくてそれが命取りになると言われている。旅の途中で意固地になる一方のダンソンを捨てて、マシューは仲間と牛を運ぶ。町について大歓迎されるが、ダンソンが復讐しようと追ってくる。
あどけない笑顔、鼻に指をもっていく仕草、細い腰につるした拳銃を抜く手も見せずに撃つ、ものすごくかっこよいのだ。

今日の献立
朝:バナナ、ヨーグルト、野菜スープ、じゃがいものブレーメン風、蜂蜜、紅茶、コーヒー。
昼:チーズスティック、コーヒー。
晩:赤ワイン、フランスパン、タコのオリーブオイルかけ、マカロニ(ニンニク、マッシュルーム、ツナ缶、チーズ、トマト、パセリ、マカロニ)、キュウリ、紅茶。ミルク寒天、コーヒー。

2005.5.1

 
写真:松下絹代さん作「うろこちゃん」

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