KUMIKO PAGES/TOP PAGE
KUMIKO/BACKNUMBER

kumikoのほとんど毎日ページ
2002年3月


花に嵐


プールの帰りに公園の桜の下にあるベンチに腰掛けていたら、空が曇ってきて強い風が吹いてきた。桜吹雪とまではいかないが、花びらが舞っている。突然「花に嵐の例えもあるさ、さよならだけが人生だ」と井伏鱒二の詩の一節が頭をよぎった。えらい風やなあと思っているうちに大粒の雨が降ってきた。少々濡れてバスで帰ったが、通り雨だったようで、いつのまにか日が差してきた。
朝早く相棒がうつぼ公園の植木市でバジルの苗を買ってきた。これで今年もおいしいトマト料理ができる。何年もうちでがんばっているタイムとミントが若々しい葉をつけている。
この前は素朴なピンク色のホトケノザを摘んできてコップにさしたが、一昨日はオオイヌノフグリを採ってきて入れた。ブルーの可愛らしい花は夜落ちるが、翌日明るくなると次の花が咲く。食用の菜の花の束をコップにさしたら菜の花畑になった。モンシロチョウのシロちゃんがいたら遊ばせてやるのに、春まで命がもたなかったのが可哀想。
カラスノエンドウ、タンポポ、カタバミ、タビラコなど街の中も春の雑草が元気に咲き出した。ナズナはすでにペンペングサになっている。

2002.3.31


いけいけタイガース


今日はプロ野球の開幕日。5時半からテレビでやるというので大忙しでご飯の用意をした。今年のタイガースはちょっと違うんとちゃうか。まずはオープン戦で優勝したんやもんね。それでも本番ではアカンのとちゃうかと一抹の不安もある。さて第1戦はどうだろうか。開幕戦は11年間負け続けている。相手はジャイアンツで東京ドームである。
さあ、さあ、さあと今日はビールでなくウィスキーの水割りにして、天ぷら(イカとサツマイモ)と大根おろし、野菜炒め、漬け物なんぞをテーブルに広げて、長時間のバンメシ態勢に入った。
上原投手がまず3人三振をとったので、やばいと思ったが井川投手がそれ以上のできであった。素晴らしかった。檜山選手とアリアス選手のホームランで3点取り、取られたのは清原選手のホームランで1点だけだった。しかし、最終回、松井が2塁、清原が1塁でノーアウト、めちゃくちゃ緊張したが、うまく勝てた。
毎年、タイガースファンは5月ごろには終わってしまうので、その後はのんびりと野球を楽しめるし、生活に野球がなくても平気になる。しかし、今年は秋までこんな緊張状態でいくかもしれないと思うとしんどいなあ、というのが今日の贅沢な感想。
サッカーでは中田選手の活躍があったところだし、新庄選手のオープン戦での活躍がすごいし、ウハウハ状態のkumikoです。

2002.3.30


ルーパート・ペニー「甘い毒」とマジパン


世界探偵小説全集の1冊。このシリーズでは有名な作品でもわたしが知らないことがあるし、このルーパート・ペニーのように埋もれている作家を紹介している場合もある。どっちにしろ勉強になってありがたい。
埋もれていることに理由があるのかどうかしらないが、「甘い毒」(国書刊行会 2369円)はおもしろかった。主役のスコットランドヤード犯罪捜査部主任警部エドワード・ビールも味のある人である。
犯罪の舞台が全寮制の予備校で、題名どおり甘いお菓子マジパン入りチョコレートにしこまれた青酸カリで1人の生徒が殺される。犯人は他の生徒を殺すつもりで置いたのだが、意地汚い生徒が夜中ひそやかに取りにいって食べて死ぬ。だから殺す理由がねじれているのを、ビール警部が捜査し解決する。
マジパンって欧米の小説や絵本によく出てくるが、わたしはどんなものか気にしなかった。パンの一種かと思っていたくらいである。ところが、この本のマジパンはマジパンブロックの入ったチョコレートということなので、わけがわからない。それでインターネットでマジパンを検索してみた。
マジパンはアーモンドと砂糖を一緒にローラーにかけて、ペースト状にしたもの。粘土のようで自由自在に細工できる。欧米では非常にポピュラーで人気があり、マジパンの細工物はそのままで食べるし、ケーキの飾りにしたり、薄く伸ばしてケーキ全体にかぶせる。非常に甘いもので、日本ではポピュラーではない。ということがわかった。ある人のサイトではきれいなピンク色にして薔薇の花をつくったり、お人形をつくったりしている。

2002.3.29


ウィリアム・スタイグ「ものいうほね」


スタイグの絵本は好きなんだけれど、すごく好きの部分に入らないので、そばに置いておこうという気にならない。でも、ときどき図書館で借りてきて眺めていると、おかしみと言うか、不思議なユーモアがあって、なかなかいいなと思えてくる。
「ものいうほね」は題名通りものをいう骨の話である。出てくる人物は人間でなく動物、豚や狐である。彼らは普通の人間のように街で暮らしている。パールという女の子はブタであるが、とても乙女チックな子で学校の帰りに街を散歩する。それから森に入って春風の中、座って「なにもかもすてきだわ」とつぶやく。周りの春景色がとても淡い色できれい、パールの表情が乙女らしい。これを人間でやると陳腐になってしまうわ。
そばで声が聞こえる。木の根元のすみれの花の中で、骨がものを言っているのだ。パールと骨は話が合って、これからいっしょに暮らすことにし、パールは骨をバッグに入れる。帰り道、狐につかまって食べられそうになるが、危機一髪、骨が魔法使いのところにいたときの魔法の言葉を思い出して、狐の体をネズミみたいに小さくしてしまう。家に帰ると心配していた両親に骨を見せる。そして骨は家族の一員となり、パールは寝る前に話をしたり、歌をうたってもらったりする。というお話。おもしろいのは出てくるのが擬人化された動物ばかりなのに、家の猫だけは普通に猫をしていることだ。ブタの家族のそばで、いかにも猫らしい猫である。

2002.3.28


テレビの映画「荒野の決闘」


サンテレビで毎週火曜日にやっていた山城新伍の洋画の時間が昨日で終わった。普通の洋画番組とはちょっと変わったのをやってくれるので、懐かしいのや見逃したのをよく見ていて要チェックの番組だったので残念。
昨日は最後ということで、山城さんがいちばん好きで、死んだら棺桶に入れてほしいという「荒野の決闘」(1946)だった。ジョン・フォード監督の詩情あふれる西部劇。メキシコからカリフォルニアまで牛の群れを運んでいたワイアット・アープの4人兄弟が街のそばまでつく。彼らが道を尋ねたのがクラントンだった。彼らが夜は街に出るのを知ったクラントンは留守番の末弟を後から撃ち殺して牛を盗む。アープは弟2人と保安官として残り、弟の仇を討ち牛泥棒を捜そうとする。賭博師ドク・ホリディとの奇妙な友情、ボストンからドクを追いかけてきた元恋人のクレメンタインとの淡い交流…。そして最後に父親を中心にまとまって悪事を働くクライトン一家と決闘となる。
ドク・ホリディをやっているビクター・マチュアが好きだった。といって映画を見ているわけでなく、姉の映画雑誌を見ていて好きだっただけだけど。なんかすごいオトコマエに思えた。
クライトン一家の父親になるウォルター・ブレナンは、2年後にハワード・ホークスの「赤い河」に出ていて、とてもいいおじさん役をしている。この映画ではワープに命は助けられて追放されるのだが、馬に乗って出るふりをしてワープを撃とうとし、一瞬早くワープの弟に撃たれる。最後の最後まで悪役である。
何回見たか忘れたが、何回見てもわくわくする映画だ。ヘンリー・フォンダの長い脚にも見惚れてしまう。

2002.3.27


Springtime for Shinjo


オープン戦の新庄選手よくやってました。今年も毎日のスポーツニュースが楽しみです。今日の朝日新聞夕刊に新庄選手の記事がありました。サンフランシスコ・ジャイアンツの「1番中堅」に定着した感じだし、打撃コーチは「開幕の用意はできてる」と言っているそうです。チームの公式サイトでも期待を寄せているとのこと。
それと、実力に合わせてプレー外の注目も上がっているのですね。地元サンフランシスコ・クロニクル紙の電子版に新庄選手の写真が掲載されていると出ていました。しかも、「チーム初のセックスシンボル」としてグラウンドでは見られないショットを掲載しているんだって。さっそく探しました。(http://www.sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?f=/g/a/2002/03/14/shinjospring.DTL)
写真は16枚あって、それぞれすごくかっこいいの。見出しが「Springtime for Shinjo」となっています。派手なサングラスの横顔、他の選手と談笑している姿、ロッカールームでユニフォームに手を通しているところ、「S」が胸元にある真っ赤なTシャツ姿はGパンがめちゃくちゃ似合ってます。セクシー! そして笑顔がステキ! ほんとにいきいきと、まさに「新庄のための春」を満喫している写真を楽しんじゃいました。

2002.3.26


やっぱり花冷え


ここ数日えらく寒い。いくら暖冬の結果で桜が早く咲いても、例年通り花冷えの日があるのが不思議。こんな日にお花見している人もいる。スーパーに行ったついでに近くの土佐稲荷神社に寄ったら、神社の横の公園でもうお花見していた。歩いていても寒いのに、地べたに敷いたビニールシートの上じゃ寒かろうと思うけど…。いつだったか、土佐稲荷神社でお花見していた知りあいが「寒い、寒い」と飛び込んできた。トイレを使ってストーブで暖まって帰ったが、移動トイレが行列だったそう。
今日は午前中にプールに行った。4日も休んでしまったので水に入るのがうれしかった。しかもなぜか空いていて、1時間の間、4m×25mの水中がわたし1人のものだった。すっごい贅沢した気分。プールの中から隣接するお寺の庭の桜が見えて、またまた幸せ気分になった。

2002.3.25


ロジャー・ブラック「Webデザイン・ブック」


つれあいが図書館で借りてきた本を横取りして読んでしまった。ロジャー・ブラックはアメリカで新聞や雑誌のアートディレクターとして活躍していて、いち早くコンピュータを使ってDTPのさきがけとなり、ウェブのほうでも先端の仕事をしている人である。
そういう人が語っているから、むずかしいことを言っていると思ったのだが、基本的なごく普通のことであった。ただ普通のことだけど、わかったからといって実際に行動できるかとなるとむずかしい。例えば、【私のように印刷から入った人間にとって、インターネットでもっとも注意すべきことは、読者も出版できることだ。一段高いところから放送しているのとはわけが違う。】と言っている。これはわたしの場合は“読者も出版できる”ほうに所属しているので、ふんふんと読める。新聞や雑誌の仕事をしている人に自戒してほしいと思います(笑)。
【デザインは単なる装飾ではない。情報を伝えるものだ。】【ストーリーを語るための新しい手段が、サイトを本当の意味でインタラクティブにした。】どうです。かっこよくてわかりやすいでしょ。でもこれをどういうふうに実践するかだよね。
細かい技術の部分やフォントの使い方についてなど、わたしが読んでもたいして役に立なないけれど、彼のスピリットを感じたことが、他の仕事をしたときにも役にたつと思う。(エムディエヌコーポレーション 5000円)

2002.3.24


今日はわが家の献立を公開


木曜日(昨日)はプールの休館日だったので、今朝は張り切って出かけたのだが、近づくと建物全体がなんか暗い。玄関まで行ったら大きく「今日は休館日」の表示があった。どうやら木曜日が祝日の場合は翌日と入れ替えになるらしい。雨は降ってくるし、公園を少し散歩してだけで帰ってきた。アホみたい。
かわりに昼と夜のご飯を時間をかけて作った。今日は献立の公開をしましょう。
朝=ヨーグルト、ミルク、リンゴ、トースト、野菜いっぱいスープ、ベーコンとレタスともやし、紅茶。
昼=ご飯、身欠き鰊の煮付け、小松菜のおひたし、ニラとグリンピースのクミン風味、海苔、梅干し、漬け物(大根)、焙じ番茶。
おやつ=安倍川餅
晩=ご飯、みそ汁(白菜)、自家製アジの干物、おから(海老入り)、ほうれん草のおひたし、ちりめんじゃこ、梅干し、漬け物、焙じ番茶。
○ニラとグリンピースのクミン風味の作り方=まず油をひいて粒のクミンを炒める+細かく刻んだタマネギを炒めて+グリンピースを炒めて+ニラを炒めて、最後に卵を炒りつける。
○夜のみそ汁の具に困ったので、白菜を刻んで入れてみた。はじめて食べたけどいける。
○身欠き鰊の煮付けとアジの干物と漬け物はつれあいが作りおきしてあったものです。

2002.3.22


食い倒れ大阪ドットコム


今日はお彼岸の中日、春の嵐ですかね、すごい風の1日でした。わたしはどこにも行かず相変わらずの1日を過ごした。朝ラジオをかけてFM802にしたら、大阪特集であった。久保田さんがメインで、矢井田瞳さんたち大阪出身のミュージシャンがときどき司会をする。西田さんが大阪各地に飛んで情報を流している。聞くともなく聞いていると、番組とタイアップしているのか、さかんに大阪市のホームページのURLが流れる。ついにどんなんか見てしまった。
図書館の貸出し延長がつい先日からネットでできることを発見したりしたが、大阪市のサイトの中でもおもしろかったのが「食い倒れ大阪ドットコム」(http://www.kuidaore-osaka.com/)だった。いわばタウン誌のネット版だが、テーマ別に整理してあるので読みやすく、あちこち行って遊べる。食べ物屋さんにしても高級店からタコヤキまでなんでもある。「今井」のところではきつねうどんの作り方を教えてもらえる。会員でないと入れない「綿業倶楽部」の食堂の写真もある。文学・映画・落語の中に取り上げられている大阪も読み応えがあった。「細雪」の幸子の好きな明石鯛のことなんか読んで思い出した。また読みたくなるやん。
去年のVFC10周年のときはオマケに大阪巡りをしたが、今度は個人の知識+このページの情報で、また変わった大阪巡りができるに違いない。「大阪弁完全マスター講座」を各地からの参加者に勉強してもらっておいて(笑)。

2002.3.21


春場所の栃東

大相撲春場所、大関栃東が今日勝ち越しを決めたのでまずは一安心。横綱を目の前にしたせいか、今場所は硬くなっているようで出足が悪い。2連敗したときは、このまま負け越してしまうかと思ったですよ。受けてばかりで後手後手になる相撲を見ているとじれてしまう。
負けてもいいから積極的にいってほしい。それで2・3場所は大関でがんばったらええやんか。慌てて横綱目指して硬くなって負けたらどうしょうもないやん。
ファンであることはなかなかつらい。万年大関候補でそこそこ勝っていたころはよかったわ。気がラクやった。明日の新聞で勝敗を知ってもよかったし。
ところが、このページでファン宣言して以来、大関になるわ、新大関で優勝するわで、あれよあれよだった。それで、心配しながらも、もしかして優勝、横綱と思ってしまう。そうはいきません。苦手の魁皇に勝たなあかんしなあ。実況時間にちゃんとテレビ見て一喜一憂の毎日です。

2002.3.20


新しい文具店

親しい友人に恋人ができたらしい。メールにせずに手書きの手紙が可愛い猫の封筒に入れられてやってきた。返事はやっぱり手書きでおしゃれなレターセットを使わねばと、引き出しを探した。最近はメールが多くて手紙の出番が少ない。それにあんまり雑貨店めぐりもしなくなって、新しく買っていないので在庫が減っている。
引き出しの中はばらばらに使いかけのレターセットや、永久保存版のセットが入っている。その中から大好きな俣野あつこさんが描いた猫いっぱいセットを出してきて返事を書いた。今日はこれの整理をしよう。
昨日の朝、東京各地に店舗を持つ「オフィスデポ」が西本町に開店というチラシが入っていた。この辺は文房具店激戦区である。歩いて15分くらいのところに、「アンエイ」という安売り店が3店舗、24時間開いている「オフィス24」があり、その他にも昔からある店が何店かある。その上、最近は今日注文すれば明日持ってきてくれるアスクルがある。買う方としては競争によっていい物が安く手に入ればありがたい。
私は文房具が好きで、店を見てまわるのもカタログを見るのも好きだ。今日はお店をゆっくり見るぞと出かけた。四つ橋筋の大きいビルの1階全部の広々とした店である。ゆったりと商品が並んでいる。レターセットを整理するプラスチックのケースその他を買った。店としてはアンエイのごちゃごちゃと天井まで棚があって、棚と棚の間が1人しか通れない店のほうが好きかな。それと東急ハンズと梅田ロフトの文房具売り場やね。と書いた途端に梅田ロフトに行きたくなってきた。

2002.3.19


A・E・W・メイスン「薔薇荘にて」

メイスンという名前はなつかしい。子どものころ家の本棚に「赤色館の秘密」「樽」「義眼殺人事件」「トレント最後の事件」などと並んでメイスンの「矢の家」があった。中味も読んだはずだが、全然覚えていない。いまも時々ただならぬ雰囲気の本が並んでいた本棚を思い出して笑ってしまう。あのころの探偵小説は雰囲気があったものだ。
この本も国書刊行会からのシリーズの1冊。南フランスの豪華な別荘「薔薇荘」で女主人ドヴレー夫人が殺される。犯人と目された若い女性シーリアの恋人が、知りあいのリカード氏を通して真犯人を捜してほしいと休暇中のパリ警視庁のアノー探偵に頼む。アノーは天才肌、引退した実業家のリカード氏がワトソン役になって捜査は進む。シーリアは困った境遇のところを夫人に助けられて同居していた。あらゆる証拠から犯人とされるがアノーが真犯人を探り出す。
ドヴレー夫人が殺されたのは宝石目当てだった。雇い人や同居人には金庫に入れていると見せかけた宝石箱を、一人になってから床下にしまい込む夫人のしたたかさには驚くが、周到な準備をして殺人までして宝石を手に入れられなかった犯人たちがみじめ。

2002.3.18


テレビの映画「ネイティブ・ハート」

バーバラ・ハーシーが大好きなので、相手がトム・ベレンジャーだしタイトルも気になるので、深夜映画を録画しておいた。原題とビデオのタイトルは「ラスト・オブ・ドッグメン」である。モンタナ州の深い山の奥に、絶滅したはずのシャイアン族が存在していたというファンタジー。
3人の囚人が山へ逃げ込んだということで、妻を事故で亡くし酒浸りのゲイツが捜査に雇われる。愛犬とともに山に入ると囚人達は殺されていた。不思議な人間の気配を感じた彼はもどって古い新聞を調べ、先住民の研究をしているリリアンを訪ねる。2人は3日の約束でいっしょに馬で山に入っていく。そこで出会ったのが絶滅したはずのシャイアン族だった。滝に隠れた洞窟の向こうの森に彼らは住んでいた。130年前共存の約束をしたあとで、白人の部隊に囲まれ全員虐殺され全滅した(1864年、アメリカ史上に残るサンド・クリークの大虐殺)はずのシャイアン族だったが、逃れたものが山の奥深く隠れ住んでいたのだった。2人は捕らえられるがリリアンの言葉が通じてだんだん理解し合っていく。囚人の銃で撃たれた青年のために、ペニシリンをとりに町にもどったゲイツは、保安官等に追われながらもどり無事青年は助かる。帰ろうとするゲイツに、シャイアン族とともに暮らすとリリアンは言い、犬も可愛がってくれる少女とともにいると意思表示する。
せまってくる保安官と滝から落ちたゲイツは、流される保安官を助けた上で逮捕されるが釈放される。シャイアン族の1人を保安官も見たのだが、沈黙を約束する。
最後はゲイツが雪の中を馬に乗って山に入っていき、シャイアン族の人たちとリリアンと犬に再会する。
バーバラ・ハーシーとトム・ベレンジャーは馬をよく乗りこなしていた。バーバラ・ハーシーは「ライト・スタッフ」でも馬で疾走していたもんね。この映画では山深く分け入って険しいところを乗りこなし、川を横切っていた。
犬が「これが犬か」と言われるくらいに狼みたいだけどすごく可愛い。デイナ・スタベノウのアラスカの女性探偵ケイト・シュガックシリーズに出てくる狼の血が半分入ったマットもこんな感じかと思う。

2002.3.17


ヨーグルトのチカラ

ちょっと前のNHKテレビ「ためしてガッテン」でヨーグルトを取り上げていた。わが家ではヨーグルトは体にいいと知っていたし嫌いではないが、そんなには食べていなかった。それが番組に感化されて、その翌日プレーンヨーグルトを買いに行き毎日食べるようになった。
番組ではブルガリア出身の女性の家族の食事風景が紹介された。冷蔵庫にはヨーグルトがぎっしりつまっている。そのまま食べるだけでなく料理に入れている。そのあとは和食の達人の、えーっ! というような料理法にびっくりしたが、簡単そうだし美味しそうなので試してみた。
まず、そのまま朝食の一品とする。これは朝食が一品増えてテーブルの上が豊かになった。パンケーキを作るときに加える。最近けっこう作るようになったのでバリエーションが増えた。野菜スープの素(もちろん自家製)にほうれん草を加え、ヨーグルトを入れる。こくのある朝のほうれん草スープである。ここまでは序の口ね。
すごいのはここから。和食にヨーグルトです。お湯を沸かすだけでダシはとらないで材料を入れ、できあがったら味噌とヨーグルトを入れる。できあがりの味は美味しいみそ汁である。次は漬け物。大根、ニンジン、きゅうりで試めしてみた。ポリ袋に味噌とヨーグルトを入れて、野菜を入れてまんべんなくいきわたるように、外からくちゃくちゃする。それを冷蔵庫に入れて2・3日後に食べると、ぬか漬けの味の漬け物ができあがりです。カンタンなのがなによりいい。

2002.3.15


新しい水着

プールに行きだしてそろそろ1年になる。最近は何年経ったと感慨にふけっちゃうことが多い。いままでなにをやってもあんまり長続きしないほうだったからかな。わたしはなんでも首を突っ込んだときは夢中になるのだけれど、ぱっとやめることが多い。たしかに熱しやすく冷めやすい。
プールは足のためにはこれしかないということで続いているが、まだ努力しているところがあって日常化はしているとは言えない。しかし歩けばいいだけだから、向上心不要なのところがわたしに合っている。
最初はよくいっしょに泳ぐ練習をしようと誘われたけど、断るうちに無視されるようになった。歩き専門の人とはけっこう親しくなっている。昨日も歩いている人と話したのだが、泳がないと肩身が狭いと言う。側で大きな声でおしゃべりしている人たちが、「吉永小百合さんは偉い、バタフライも泳ぎはるねんよ」「わたしらも見習わんとあかんね」「がんばろね」とか言いあっている。別にええけどな(笑)。
わたしがプールで歩くということを知ったのは、新聞のインタビューでいしだあゆみさんがホテルのプールで歩いている話しをしていたからだ。だいぶ昔のことで、歩くなんてだれもしていないころだった。記者がびっくりしたように聞いていた。ふーんと思ったのが記憶の中に残っていたのだが、自分がプールで歩くようになるとはね。
今日は1周年を記念して、ミナミに出てスポーツタカハシで新しい水着を買ってまいりました。落ち着いた淡い紺色にベージュの線が入っていてとってもおしゃれよ。

2002.3.14


たまにはバスに乗り遅れるのも…

手紙をポストに入れようと、いつも乗るバス停をひとつ先の停留所まで歩いていたら、なんとバスが横を通り過ぎて行った。いつもは時間より遅れてくるのにね。次のバスまで30分あるので、もう1停留所歩くことにした。
この道はうつぼ公園の西側を通っている。公園に入ると人工の小川があって庭園風になっていて、その向こう側にテニスコートがたくさんあり、その向こうに公式試合をする観客席つきのセンターコートがある。隅のほうにブルーのテントがけっこうあって、木と木の間に張られたロープにたくさんの洗濯物がゆれている。陽が当たって風があるのでよく乾きそう。
木の花はやぶ椿、ひいらぎ、ゆきやなぎが咲いていて、馬酔木はこれからのようだ。ここらへんはあんまり草取りがしてなくて雑草好みにはありがたいところ。オオイヌノフグリ、ホトケノザ、ナズナがたくさん咲いている。なんか幸せ。たまにバスに乗り遅れるのもいいか。
今度のバスに乗り遅れないように早い目にバス停に行って待っていたら、今度は遅れて到着した。毎日バスを待って一喜一憂している。なんだかわたしの幸せはバスに左右されているみたいだ。

2002.3.13


地図が好き

阪神大震災の後で本の整理をしたときに、地図類をひとまとめにして段ボール箱に入れてしまいこんだ。狭い部屋なのにその箱が行方不明になってしまい不自由してきたが、押入のミステリー箱といっしょになっているのを今日発見した。
開けてみたら宝箱であった。いつなんで買ったのか覚えていない、大正13年発行の大阪市パノラマ地図の復刻版(ワラヂヤ発行)があった。原本は線刻銅販技術で丹念に刻み込まれたものを石版に転写、印刷して仕上げたものだそうだ。四つ橋を起点にして、そこに交わる今は埋め立てられた長堀川、西横堀川が描かれている。まだ川があったころを知っている者としてはすごく懐かしい風景である。1枚の地図が2500円、よう買ったものやなあ。
それに、なんやらイギリスの地図がいっぱい出てきた。旅行するつもりなど全然なく、見るために買ったもの。アイルランドの昔の地図やその土地の食べ物のイラスト入り、スコットランドのタータンチェック地図、なんでこんなものを買ったんだろうと首をひねるものもある。イギリス児童文学をやったときの名残である。
その他、日本のあちこちを旅したときの地図がある。京都、奈良の観光地図、地震のときの神戸の地図などなつかしい。
最近見る地図は大阪市内ばかりである。ちょっと調べるところがあって開いても、昔働いていたところや、阿倍晴明ゆかりの土地や折口信夫ゆかりの土地や、新世界かいわいなどに見入って時間を忘れてしまう。

2002.3.12


掲示板はおもしろい

掲示板「VFC BBS」をはじめて半年経った。書き込む人が少ないので、発展しているとか成功したとはとうてい言えないのだが、でも、おもしろい、たのしい、とははっきり言える。まず朝の楽しみが増えた。朝一番にパソコンをつけて関係のあるサイトを毎朝チェックしているんだけど、VFCサイトを開いてカウント数チェックのあと掲示板へ行く。書き込みがあるとほんとにうれしくなる。そして書かれていることに、自分がどんな返事をしたらいいのか考えるのが午前中のたのしみ。お昼ごろにもう一度見て、それから返事を書くようにしている。そんなことをしている毎日だから、ホームページ全体に対する愛着も強くなっていくみたいだ。
自分がやっていると、よそがどうなのか気になる。それで掲示板が発展しているサイトに行ってみることもある。ふーんすごいなあ、と思ってもよそはよそだ。VFCの掲示板にはよそにない良さがあると思う。しかし、圧倒的に参加者が少ないのは事実で、なんとかしたいんだけどさあ。どうしたらいいだべっ。
とはいえ、目下のところ、chissarossaさん、yukariさんと毎日のように話をしているのはたのしいです。他の方々も参加して楽しませてちょーだい。

2002.3.11


「わたしはわたし」というメッセージ

行きたくないと言っていた「International Womyn's Jazz FESTVAL」に気持ちを変えて参加してまいりました。
着いたときは4人のコントラバス奏者の演奏中だったが、それが終わると三木草子さんの講演「女性とジャズ」になった。ニューオーリンズからはじまってカンザスシティ〜シカゴ〜ニューヨークに至る女性ジャズミュージシャンの話は、スライド、ビデオ、CDを使いながらだったので、理解しやすくて勉強になった。わたしはいままでかなりジャズの本を読んでいるが、ボーカル以外に女性がほとんど出てこないのを不思議とは思わなかった。ちょっと情けないね。三木さんは女性がいなかったのではない、本を書いた男性が女性がいたことを書かなかったのだとおっしゃった。休憩時間に三木さんにロビーでお会いしたので、講演がよかったとひとことお伝えした。
その後にファッションショーがあった。韓国の着物をアレンジした服では「もんぺ」スタイルがあった。韓国でも「もんぺ」と言うそうである。
その後は休憩が30分あって、いよいよMASAさんの登場となった。2人の舞踏家と共演だったが、わたしは音を聴きたかったので、目をつぶって音だけに集中していた。アルバート・アイラーを思わせる響きだ。フリージャズの生演奏を久しぶりに聴いて体中が熱くなってしまった。
ニューヨークから来た2人のアフリカ系のボーカリストが入ると、また違った感じになる。力のこもった声の力に感動した。このへんまでは、男性もいっしょに聴きにきたってええんとちゃう? と思っていたが、MASAさんの語ることや、Micheさんが歌う「わたしはわたし」の歌詞の意味を聞くと、そして最後の曲、与謝野晶子「山の動く日」(だったっけ?)を聴くと、なるほど、やっぱり女性だけということが納得できた。聴くだけの客ではなくて参加者・協力者なんですね。ちょっと照れたときもあったが、5時間半いて退屈しなかった。
帰りにMicheのCDを売っていたので買ってサイン(To kumi みき)をしてもらい、握手もしてもらった。ミーハー魂健在なり。

2002.3.10


ペット・ロス

最近のわたしは自分でも少し気むずかしいと思う。箸がころがっても、葉っぱが舞っても面白い年頃ではないけどね。でも、葉っぱが舞ったくらいでも笑う気持ちというか、余裕を持っていたいと思っている。(これは前に書いたことがあるが、山梨のおばあちゃんが言ってた言葉で、たしか原語では「おまんら、木の葉が舞ってもおかしいづらよ、うんだー、タタミが舞ってもおかしかないだよ」だった。)
そんなことを考えていたら、年齢とは別に、気持ちの奥の奥にある憂鬱な気分は、猫の死がもたらしたものだと気がついた。猫の花子が死んでから先月のバレンタインデーで丸2年になる。19年間いっしょに暮らして、わたしには特別な存在であった猫が死んだんだものなあ。花子のことを忘れようとは思わない。部屋には花子の写真があちこちに飾ってある。しょっちゅう「花子がいたら喜ぶよ」とか言っている。そうか、花子の死がもたらした厭世的な気持ちが、この2年間ずっと心の奥にあったのよね。これがペット・ロスちゅうものなのかー。
猫が死んでから解放されたと称してかなり外出した。映画もそうである。待っている猫がいないという安心感で映画を見歩こうとした矢先、足がおかしくなって、まだその痛みを引きずっている。足の痛みは憂鬱のタネのひとつでもある。いつまでこうなんやとイライラしちゃうときもある。
でも、ペット・ロスとわかったからには、それをしっかり意識して陽気に笑って過ごすように気をつけよう。よその犬にアイソしたりしてね。そうそう、プールの後でよく会う犬はクロちゃんだって。飼い主ともどもとてもよくなついてくれている。

2002.3.8


新しいヘアサロン

髪を短くしているので毎月散髪に行きたい。また根元から白いのが出てくるので白髪染めも毎月しないとブサイクだ。でも美容院の雰囲気が好きでない上に料金が高い。高いけど美容院の料金ってこんなものだと思っていた。ところが、新しく心斎橋にできた「Shampoo」という店の新聞チラシを見たらびっくり。いま行っている店の半額以下、その前に行っていた心斎橋の店のなんと1/3以下である。先日郊外に住む知りあいが、近くに「Shampoo」が開店したので行ってみたら、早くて親切で安かったと感激していたので、迷わず行くことにした。
もともと心斎橋まで行っていたのが、係りの女性が30歳を過ぎたばかりなのに心筋梗塞で亡くなったのをきっかけに、住まいの近くの美容院に変えたのだった。お金は少し安くなったけど、おしゃべりがかなわんのよね。なんでお金を払って店の人の話を聞かんとあかんねんと思うわけ。
そんなことでさっそく「Shampoo」に行ってカラーコースというのをやってもらった。鏡は壁に取り付けてあるだけだし、椅子も機能一点張りの簡素なもの、よけいな装飾は一切なしの店内が気に入った。髪の色を決めて染めてもらい、洗ってカット&ブローで3,500円と税金だけである。仕事は手早くてていねいだと思った。カット係りの女性は頭が小さいから短い髪が似合うとほめてくれた。場所柄お客は若者ばかりだが、なんのなんのである。
なんでいままでこういうお店がなかったんだろ。美容院とはこういうものだと思って、楽しくないから毎月1回行くところを引き延ばしたりしていたが、これからは普通に散髪に行くことができる。

2002.3.7


やっぱり寒い日があった

今日は部屋の中の陽が当たっているところは暖かかったけれど、外に出たら北風が吹いてめちゃ寒かった。高層ビルの横なんかビル風というのか、すさまじい風であった。やっぱり関西はお水取りがすまないと春が来ないというのはほんとのことだ。
今日は啓蟄、去年はこの日にゴキブリの子どもが台所をはっていたのでびっくりしたが、今年は見かけていない。めでたい。だいたい猫のご飯にゴキブリが寄ってくると、気が大きいうちの猫は惜しみなく食べさせていた。そのゴキブリの子孫が猫が死んだあともいたらしい。今年は清潔に気をつけているから多分、激減しているはず。
毎日花粉予報が“非常に多い”である。わたしの場合、朝起きたときがいちばんひどい。昨日のが体に残っていて、朝バクハツするのか。それとも朝一番に吸う空気に弱いのか。外出して帰ってちょっとしてからもクシャミである。そしてこのかん、いつも目がくしゃくしゃである。

2002.3.6


カーター・ディクスン「一角獣殺人事件」

国書刊行会発行の世界探偵小説全集の1冊。カーター・ディクスンというのはジョン・ディクスン・カー(本名)の別名である。おびただしい数の作品をどちらの名前でも書いていて驚くほかない。
わたしが最初に読んだのは子どものときで「夜歩く」だが、どんなのか忘れてしまった。しかし、このページにも書いたことがあるけれど、「皇帝のかぎ煙草入れ」はロマンチックなところが大好きで年に一度は読み直す。ほとんど恋愛小説と言っていい。もう1冊は「火刑法廷」で、澁澤龍彦が紹介したのを読んで古本屋を探しまわって読んだ。それからだんだん古本の値段が上がっていったんじゃなかったかな。澁澤のヨーロッパの中世の悪女を書いたエッセイは当時よく読んだものだ。処女の血のお風呂に入った貴族の女性の話とか。
わたしはミステリーは好きだけど、謎解きとか密室殺人には興味がわかない。ではなんで読むのだろう? もっぱら登場人物の恋愛部分のような気がする(笑)。けっこうカーは甘い小説を書いているのよね。
「一角獣殺人事件」は一角獣というものへのロマンチックなあこがれを誘われて読みだしたのだが、一角獣はもちろんいるわけないし、一角獣に擬せされたものはロマンチックではなかった。しかし、やっぱり主人公といっしょに行動する女性イヴリンがカー好みの(勝手に思っている)活発で賢い女性なので楽しく読めた。舞台はイギリスではないが、フランスの古城で外には雨が降り、広く長い廊下の灯りが消えて階段を転げ落ちる音と悲鳴が聞こえる。そして死体には一角獣の角でさされたとしか思えない傷跡が…。わくわくしながら寝る前に少しずつ読みすすんだのだが、ついに先に最終章を読んでしまい、あとは安心してゆっくり読んだ。わたしってミステリーファンじゃないね。

2002.3.5


図書館のビデオ「グレイス・オブ・マイ・ハート」

女性監督アリスン・アンダース、製作総指揮マーティン・スコセッシで、60年代ポップスを背景にキャロル・キングがシンガーソングライターとして成功するまでを描いた映画。
キャロル・キングという名前を聞くと、20年も昔、昼下がりのFM放送で小山乃里子さんがしぶい声でリクエストはがきを読んで、「ではキャロル・キングの○○を・・」という声が思い出される。気にして聴いたこともなく、どういう人でどういう曲を歌っていたかも知らないのだが、ビデオの箱の解説が気になった。
フィラデルフィアの財閥の一人娘が歌が好きでニューヨークに行き、歌ではなく作曲の才能を認められる。60年代アメリカのポップスを作曲で支えた彼女が、恋愛、結婚、出産、離婚、再婚した夫の自殺などを乗り越えて、70年代にシンガーソングライターとして成功するまでを描いた映画である。
主演のイレーナ・ダグラスがすごくうまくはまりこんでやっている。この人ちょっとした役で出ている作品はあるけど、主演作はこの映画だけみたい。もっと主演ができる人のように思えるけどなあ。いかにも令嬢風な出だし、ニューヨークに行ってからも、ハメを外しそうで外さないで凛としたところがある。
最初は反目しあっていたもう1人の女性作曲家と友情が育っていくところもよかった。また、友人の黒人歌手の妹が妊娠するのだが、彼女と子どもを引きとって、自分の子どもともども一緒に暮らすようになる。
いまから30年〜40年前の音楽をつくる現場がよくわかるし、ビートルズが出てくるところ、ヒッピーのグループなどなつかしいシーンもあるが、そういう時代、風俗の中を真っ直ぐ前を向いて歩んでいく女性を描いていて気持ちよかった。

2002.3.4


International Womyn's Jazz FESTVAL

このページ2月28日「オトコの中にオンナがひとり」で「International Womyn's Jazz FESTVAL」について、観客まで女性だけのコンサートなんか行きたくないと書いた。また掲示板のほうでも、入場券を送ってもらったことなど書いている。最初から“行きたくないモード”で書いているから、行きたくても申し込みにくいよね。
さっきはじめてのかたからメールをいただいた。ていねいにコンサートの主催者MASAさんのことなど教えてくださり、さりげなく、ジャズには詳しくないけど、MASAさんが大変そうだからコンサートに行こうか心が揺れていると書いていらっしゃる。
そしたらこっちの心も揺れてきまして、MASAさんのホームページ(http://www.geocities.com/masaband/)を探してみた。かっこいい人やんか! 大阪出身で単身ニューヨークに渡りジャズサックスをやっている。ジョン・コルトレーンの「My Favorite Things」にインパクトを受けたそうだ。そしてコルトレーンを聴くかたわら社会問題にも目覚めウーマンリブの洗礼を受けた。日記には去年9月11日にマンハッタンにいて、その日のことやその後のことを書いてあるが、いままでいろいろと読んだなかでいちばん気持ちがよかった。
3月9日・10日のコンサート、女性だけというのはまだかなわん気持ちがあるけど、聞きにいってみようという気持ちになってきた。行きたいと思うかたはご連絡ください。

2002.3.3


春のよう

3月になった。今日はいやに暖かいなと思いつつも、昨日までと同じ内側がフリースの上着を着てプールに行った。バスに乗ったら春着と冬着の人がが半々であった。冬着がえらく野暮ったく感じられて肩身がせまい。
プールは朝一に行った人たちが帰るところで、いままで同じ時間だった人も早くきているみたいだ。空いたところでゆっくりと考えごとをしながら歩いた。ガラスのドア越しに見える、屋外プールにあたる日差しが明るい。空も高く青く、その前にロイヤルホテルがそびえている。いろいろあるけれど、広くてきれいで温かいプールで、ゆったりと過ごせる時間が持てているのを、しあわせだと思わなければ…。
帰りに公園をゆっくり歩いたらユキヤナギの花が咲きかけている。暖かい風が吹いている。堂島大橋で川風に吹かれて水の流れを眺めていた。
関西はまだこれから奈良のお水取りがある。これが終わらないと春にはならない。絶対冷え込む日が何日かくるから気を許したらいけない。その後にほんとうの春がくる。

2002.3.1

写真:国書刊行会 世界探偵小説全集
「薔薇荘にて」「英国風の殺人」「一角獣殺人事件」「ハムレット復讐せよ」

VIC FAN CLUB  連絡先:kumi@sgy2.com