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「ハード・タイム」を読んで

何回でも読みたい

小田 映子

 『ハード・タイム』ものすごく読み応えがありました。でもレムーアが出てきたら、カーッとなってなかなか読み返せませんでしたが、やっと再読できました。『バースデイ・ブルー』から2年たってるという事で、今もヴィクと同い年でうれしいです。(何回でも読みたいと思います。)
 それにしても、読んでいてとても苦しかったです。それに、権力やお金のある人間は何してもいいのか─と、途中何回もハラがたってしようがなかったです。

 ヴィクは危ない方へ危険な方へと、向かって進んでいってしまう…。そんなことしたら殺される─死んでしまう─とハラハラし通し。そしてついにムショ入り…。思い入れが強すぎてムショでのヴィクへの屈辱で、胸が悪くなりました。理不尽でも身を守る為の忍耐、でもそのお陰で、死にそうになりながらも最後は真実を突き止める─。でもホントに死んだらどうするん、もうやめて。
 本当にヴィクは皆がやめときーと言う事をあえてしていく、でもそれはあまのじゃくでも何でもない。ただ自分が納得したいだけ、そして何より自分が生きていくのに必要で好ましい状況を、自分で作ろうとしているだけなんですよね。
 そしてそれを自分で出来る自信、信じられる力をヴィクは持っている。そんな自分に正直で力強く、でもやがてはモレルを受け入れていくようなヴィクが、ものすごく好きです。悪夢から少しでもいやされますように。
 自分の道は自分で拓かんと! 自分が動けば変わることや変えられることもある! と身をもって教えてもらいました。


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