VIC FAN CLUB
ESSAY

 

若狭だより 7

今年は春から縁起が悪い

上村 縁


 実はわたしんちは、今月毎週お葬式に出席しています。ま、私の知り合いばかりではないのですが、まず1日(元旦)父の友達が前から調子が悪かったのですが、冷え込みがいけなかったのか、ご逝去。正月早々お葬式は出せないので、身内で密葬なさいました。
 次に、うちの両親が仲人をした方のお父上が、7日にご逝去。この方は、近所にお住まいなので、大晦日に私がお届け物を持っていった時はお元気そうだったのに。9日お葬式がおこなわれました。
 次の週はお亡くなりになった方はいらっしゃいませんが、16日は、元旦に亡くなられた方のお葬式でした。
 19日同業者(電気工事業)の会長さんご逝去。結構父とは親しくされていた方でした。21日お葬式。

 そして、とうとう身内にも火の粉はふりかかってきたのです。26日(火)母方の叔母さんから電話。えらいあせった声で”ゆかちゃん、はや、おかあさんに変わって”と訴えられるので、これは伯父さん達の誰かがいっちゃったんじゃないか?(ちなみに私には母方のおじは5人、おばは2人おります。)と思いましたが、話を聞いてると、なんと16年前に会ったきりの従兄弟だったのです。で、1月最終の土曜日は、身内の葬式でしめられました。はーっ。
 ちなみに私はお葬式に参列はしていませんが、(従兄弟のは鳥取県米子市で行われたので、遠くていけませんでした。)家族が、毎週毎週必ず、葬式に行くとは夢にも思いませんでした。厄年でもないのに…。こんな訳でなんか今年お先真っ暗という感じですが、ま、あの予言の1999年だしね。それらしい幕開けといえば、そうですよね。

 でも、葬式ってほんとに所変われば変わるもんですね。うちの母親に”お前きっちり覚えとって、ちゃんとしてよ”なんて言われましたが、自信はないです。だいたい、うちは小浜の方式にあわせなくてはいけないのですが、じっくりみたことのあるお葬式って米子方式(うちは両親とも出身は米子)しか知らんし。向こうの常識はこっちの非常識なんでねぇ。代表的なものは、米子では葬式饅頭は配りません。あんぱんとクリームパンです。とっても合理的でしょ。
 ま、いつになるかはわかりませんが、その時がきたら、葬儀屋さんにいろいろ聞こう! としか思えませんよね。

 でも、今回のお葬式ラッシュで一番気落ちしているのは、父です。なんか死ぬことに対してビクビクしてるもの。それに反してプラス思考の持ち主の母は”ま、人間いつか死ぬんやしね。”と達観しています。
 最後に、話はそれますが、その従兄弟が亡くなって、お通夜の日、無茶苦茶ぐっすり寝込んでしまったはずなのに、ふと目覚めると、まだ真っ暗。夜中でした。時間はお約束どうり、午前2時半。葉月(下の娘)も、目をパッチリ開けてるし、急にトイレには行きたくなるし、こわいので、”南無阿弥陀仏”と唱えながら、トイレに行き、急いで寝ました。幸いにもなんの影もみなかったので安堵しています。
 では、皆様今年も良い年でありますように。

1999年1月

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