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カリフォルニアだより

第3話 〜温泉とワイナリー〜

杉山洋子

 何を隠そう、温泉が大好きな私達。アメリカにきて淋しいのは、温泉巡りができないことだなあ…と思っていたら、友人から「ホットスプリングに行きませんか?」とのお誘いを受け、大喜びで行ってきました。
 行先はカリストーガ、サンフランシスコから北西50kmくらいのところです。ここは保養地として有名らしく、メインストリート沿いにいくつもスパサロン(だいたい宿泊施設付き)が並んでいました。町並みもこぎれいで、アメリカ版温泉街といったところです。
 でも、その実態は。温泉といっても日本の温泉とは大違い、こちらの保養の主流は「マッドバス、マッサージ付き(ほとんどエステコース)」だったんですね。料金もそれなりになりまして。(1時間セットで40ドルくらいでした。日本と比べても安くない気がする。観光地ゆえかしら?)「つかるだけ」という施設をさがしてようやくみつけたのは、プール付きの健康ランドのようなところでした。(当然水着です。これは予想の範囲だったので、もっていったんですけどね)というわけで、もうひとつ情緒にはかけるものの、ミネラルたっぷりのお風呂を堪能させていただきました。
 それなりの宿泊設備のところに団体(4人とか)で泊まれば、部屋にお風呂がついているところもあるので、温泉気分を楽しめるかもしれません。ただ、水着が前提なので、ちゃんと周囲から隠れているかどうかは…疑問です。

 もうひとつ楽しんだのは、サンフランシスコとカリストーガの間にあるナパ・バレーです。ここはカリフォルニアワインの主要産地、これまた道沿いにワイナリーが何十軒も並んでいます。古くからのワイナリーではお城のようなお屋敷の中でツアーや試飲をすることもできます。試飲の雰囲気は想像とちょっと違っていました。たいていのワイナリーでは試飲が有料で、「サービス過剰のアメリカらしくない」と思ったのですが、その量をみて納得。ちゃんとしたワイングラスに1/3くらいが注がれるのです。カリフォルニアワイン、好きなんだけど。1回の試飲ですっかり酔っ払って味がわからなくなりそう。
 時間がそれほどなかったこともあり、私達は1種類しか試しませんでした(その割にはいろんな種類のワインを買ったけど)。周りの人たちはがんがん飲んでいました。肝臓がちがうんだろうか?

2001年1月

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