私の本箱 14
相澤せいこ
普段怠けていたツケがたたり、冬休みも家事と子供との遊びの時間でまたたく間に終わり、お仕事モードになりました。ちっともまとまった読書ができません・・・とはいうものの、ちまちまと着かず離れず(?)本とはお付き合いしています。今回は日記風に。
1月14日(土)
子供の歯医者の付き添いは楽しい。待合室でひたすら本を読んでいていいのだから。私達親子の行きつけの歯医者さんは懇切丁寧。時間がかかります。・・・OKです。この日の持ち込み本は『ハッピーになれる算数』(理論社YA新書)。上のムスメ(小6)のあまりの算数の出来なさと毛嫌いに打つ手がないものかと手にした1冊。私が読んで楽しんでいても仕方ないのだが。いや、仕組みがわかれば算数は楽しいという事をいかに上手に伝えるかをこの本から学ぼう!と意気込むも、待合室のTVで息子とついつい相撲観戦してしまった…
アルファベットだらけの高校数学のあたりから私も落ちこぼれてしまいましたが、それまでは大好きでした。パズルを解くみたいな気分でとても面白かった。図形の証明とか、解き明かすともうすっきり晴れ晴れで、それが気持ち良くて・・・あの感覚を味わう事が出来れば、毛嫌いだけは直るのではないか。中学で数学の時間が苦痛では本当に辛いし、時間がもったいない。う〜ん。
1月19日(木)
母が誕生日のプレゼントに図書カードをくれました。これ、いっちばんうれしい!!こういううれしい臨時収入は特別なものを入手する事に使わねば。決まっているのです、実は。『ゲド戦記』を読み通してみたいのです。ファンタジーと言ってしまっていいのか?と思うほどの骨太の物語のようですね。去年だったか、新書サイズが出まして、揃えるにもお手ごろになりました。私はハードカバー好きですが、挿絵はどちらも同じだったら新書にしようかな。
1月23日(月)
雪かきの後遺症で両腕が痛い・いたい・イタイ。それでも雑誌『ku:nel』が出たのだった♪と気を取り直し本屋へ寄り道。ふと隣に並んだ『天然生活』という雑誌の特集に新潟の「マツヤ」さんが取り上げられている。おお。マツヤさんは、日本でたぶんたった一つの、ロシアチョコレート専門店という看板を掲げているお店です。先日ネット注文の際、一緒にロシアケーキも注文しましたら、これもとっても美味しかった。2代目の息子さんとご両親の家族経営のお店で、色とりどりのカラーセロファンでロシアチョコを1個1個手作業で包んでいるんです。
・・・とまぁそんな大好きなお店が大きく取り上げられているし、生活を楽しもうというコンセプトは一緒みたいな雑誌だったので、今回はこちらにしようかと心が揺れましたが、やはり『ku:nel』にしました。『天然生活』はちょっとオレンジページ的なHow Toっぽい部分がある。そこがなんだか白ける気がしました。全面的にうっとりため息つかせてくれるのは『ku:nel』です。今号に出ていた、ドレス作りを仕事に決めてがんばってきた女性の記事がよかったです。シンプルできりっとしたウェディングドレス、とても素敵です。秋田の石田珈琲店、行って見たいなあ。・・・じっくり時間をかけて、何かを作ることの素晴らしさを知って実践している人達がこんなにたくさんいる!と思うと、とても救われる思いがします。
1月29日(日)
パン教室の帰り道にちょっと寄り道・・・『宇宙日記』(世界文化社)が面白そうだったので衝動買い。去年ディスカバリー号に乗った野口聡一さんの搭乗日記です。宇宙から見える地球の写真満載。1998年ころからずっとずっと訓練を重ねてきた搭乗前の様子も具体的に書かれています。一見華やかなお仕事ですが、何年にも亘る知力と体力両面の努力の積み重ねの賜物だということがよくわかりました。船の中から見る地球は景色でしかないけれど、船外活動になると同じ宇宙空間に漂うもの同士となって、ある意味対等な立場で向き合う感覚になれるそうです。未知なる感覚。とてつもなく壮大な感じです。すごいなぁ。
2006年2月